仕事の楽しさは、創造の楽しさにある
仕事の楽しさは、自分のアイデアや工夫で新しい価値を生み出し、形にしていく創造の楽しさから生まれます。この楽しさに近づく手順は、練習の量を重ね、他者からフィードバックをもらい、改善すると成果が大きく良くなる点を見つけることです。
しかし、最初から質を狙えばよいのではないか、と疑問に思う人もいます。最初から完璧な成果物は作れず、量をこなす中で質の手がかりが見えてくるため、順番は量が先になります。
この記事は、創造の楽しさ、量、フィードバック、改善点、そして改善点をつかんだあとの変化を、順に説明します。
仕事の楽しさの中心は、創造の楽しさにある
仕事の楽しさは、自分のアイデアや工夫で新しい価値を作り、形にする過程にあります。映画や外食のように、他者が提供するものを受け取る楽しさは、消費の楽しさと呼べます。
画家が作品づくりに没頭するように、エンジニアがコードを書くことに夢中になるように、創造の楽しさには充実感と達成感があります。消費の楽しさは続きにくく、創造の楽しさは続きやすいと思います。
| 楽しさの種類 | 得られ方 | 具体例 |
|---|---|---|
| 消費の楽しさ | 他者が提供するものを受け取る | 映画鑑賞、外食、ショッピング |
| 創造の楽しさ | 自分で新しい価値を生み出す | 企画立案、資料作成、課題解決 |
仕事を楽しく感じられないときは、仕事に消費の楽しさを求めている可能性があります。仕事の中心は創造なので、楽しさもその過程に見つけられます。
創造の楽しさに近づくには、量から始める
質の高い創造には、その前提として大量の試行錯誤が必要です。量が積み重なると質が変わる、という考え方を指す言葉が「量質転化」です。
実践を大量に重ねるうちに、物事の本質や重要な点、つまり質が見えてきます。手順は次の2つです。
ステップ1:大量に反復する
技能のコツをつかむには、反復練習による大量のインプットとアウトプットが必要です。
量をこなして初めて得られる体感があります。知識として知っていることと、体で理解していることは別のものです。体感の伴わない知識は、創造に結びつきにくくなります。
最初は深く考えなくても構いません。与えられたタスクや目の前の業務を繰り返し、量を重ねることから始めます。
ステップ2:フィードバックを得て、改善点を見つける
量を質に変えるには、他者からの客観的なフィードバックが必要です。専門家の技能を調べた研究(Ericsson ら、1993年、Psychological Review)では、上達を目的にした負荷の高い練習が中心で、その練習は結果を受け取って直すフィードバックを伴うものとされています。
自分一人では気づけない視点や改善点を、他者から得られます。それによって、現在地と目指すゴールの差が明確になります。フィードバックをもとに試行錯誤を重ねると、どこを改善すれば成果が大きく良くなるのか、という重要な点が分かってきます。
この改善点を見つけるまでが、全体の7割にあたると思います。見つけたあとは、質を高める段階に進めます。
改善点をつかむと、仕事が楽しく簡単になる
量をこなして改善点をつかむと、仕事の進め方が変わります。変わり方は次の3つです。
- 仕事のことを、苦痛ではなく創造として無意識に考えるようになる
- 課題解決のアイデアが次々と出てくる
- 成果の質が上がり、周囲からの評価が変わる
この変化は、研究で確かめられたものではありません。
仕事の創造的な活動に自然と没頭したくなり、成果が増え、成果が増えるとさらに楽しくなる、という循環に入ります。仕事は義務から、楽しく取り組める知的な作業になります。
量をこなす途中で「こんなものだろう」と納得してやめると、質を探る段階に進めません。
まずは目の前の業務から、量を重ねてみてはどうか
特別な情報を知るだけで、すべてが上手くいく方法はありません。日々の実践を積み重ねることが、キャリアの土台になります。
今日から、目の前の仕事を一つ選んで、真剣に取り組んでみてはいかがでしょうか。量を重ねると質に変わり、創造の楽しさにつながっていきます。







