思考が頭の中を巡って止まらない時、どうすればよいのか?

頭の中で同じことが何度も浮かんで止まらないとき、モヤモヤを書き出すとよいと言われます。実際に書いている方も多いと思いますが、それでも、しばらくすると同じことがまた浮かんできます。

モヤモヤが止まらないのは、書き出したあとに、なぜそう思ったのかを書いていないからです。

答えの出ていないものは、放っておいても消えません。同じことを繰り返し考える状態が続くと、気分の落ち込みが強まり、問題を解こうとする力や行動が減ると報告されています(Nolen-Hoeksema, Wisco, Lyubomirsky, Perspectives on Psychological Science, 2008)。

ここから、書き足し方と、止まったかどうかの見分け方と、それでも止まらないときの手を、順に書きます。

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きれいに書こうとすると、そこで手が止まる

まず、頭にあるものを外に出すところからです。ノートでもメモアプリでも紙の裏でも変わらないので、その日のうちに、浮かんだ言葉を整えずにそのまま書きます。

文章にしようとすると、言い方を探すあいだに手が止まります。手が止まると、考えはまた頭の中へ戻ります。誤字も言いかけも、そのままで構いません。

私は毎日、日中に引っかかったことを夜にそのまま書き出しています。文章の形になっていない段階でも、外に出すことだけは先にできます。

浮かんだことを書き写しただけで終わらせず、なぜそう思ったのかを書き足す

書き出したあとが本題です。書き写しただけのものは、また同じ形で戻ってくるので、書いたあとに、なぜそう思ったのかを書き足してください。

つらかった出来事を書いてもらい、そのあとを追った研究があります。書いているうちに「だから」「つまり」「気づいた」にあたる言葉が増えていった人ほど、そのあとの体の状態が良くなっていました(Pennebaker, Mayne, Francis, 1997)。同じ出来事を毎回同じように書いていた人では、体の状態は変わっていません。

書き足す言葉の形は決まっていません。「だから私は焦っていた」でも、「つまり、まだ決めていないだけだ」でも構いません。一度で片づかないこともあります。書くこと自体の効果をまとめた報告でも、効果はあるものの小さい値でした(Frattaroli, Psychological Bulletin, 2006)。

送らない手紙の形で書くと、途中でやめられなくなる

自分だけが読むメモなら、理由を書き足したあとに書きかけで止めても、誰も困りません。誰かに宛てた形にすると、どこから始めてどこで終わるかを決めることになります。

送る必要はありません。宛先を決めて書いて、そのまま置いておくだけで、説明を足すことになります。

私は、書いたものを記事の形にして出しています。読む人がいるので、書きかけのままにしておけません。

次の考えごとが浮かんだら、前のものは止まっている

では、止まったかどうかはどこで分かるのか。見分けるのは、別のことを考えはじめたかどうかです。

書いたあとにまた何かを考えはじめたら、前のものが片づいて、次が出てきたということです。困るのは、同じモヤモヤが同じ形で戻ってくるときです。

答えが出ていなくても構いません。そのモヤモヤを「これはこういう話だ」と言える形にできれば、そのあとは頭に戻ってきません。解決することと、置き場所が決まることは別です。

書いても止まらない型のときは、書くのをやめる

ここまでは、書けば止まる場合の話です。書いても止まらない型が2つあります。

1つは、望まない考えが勝手に浮かんでくる型です。自分で呼んだ覚えがないのに来るもので、これは書くほど固まることがあります。もう1つは、内容が次々に飛ぶ型です。この型は、同じものが戻ってくるのではなく、別のことが順番に来るので、どれを片づければいいのかが決まりません。

この2つの型に効くのは、自分の速さで進められないものです。楽器、走ること、泳ぐこと。速さは相手が決めるので、こちらはその速さに注意を向け続けます。私は学生のころドラムを叩いていて、しばらく離れ、また叩きはじめました。叩いているあいだは、言葉が出てきません。

眠れない日が続く、胸が苦しくなるといった状態が2週間以上続いているなら、この記事の範囲を超えています。心療内科などの専門家に相談することを検討してみてください。

頭の中で巡っているモヤモヤを一つ、今日のうちに書き出して、その下に「だから」で始まる文を書き足してみてはいかがでしょうか。

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