寝る時に息苦しいと感じたら、深呼吸をする。大きく吸って、胸を広げる。そうやって落ち着けようとしている方は多いと思います。
ところが、大きく吸うと苦しさが増えることがあります。私の場合は、吸うほど胸が上がって、ふわっとした感じが出て、そこから不安が立ち上がっていました。
私が変えたのは、吐く時間のほうです。吸う量はそのままにしました。
横になって苦しいと感じたら、まず大きく吸うのをやめる
横になって苦しいと感じたとき、最初にやめるのは大きく吸うことです。足りない分を取り戻そうとして胸がふくらむほど吸うと、私の場合は苦しさが増えました。
胸が上がるほど吸うと、首と肩に力が入ります。ここは急いで息をするときに力が入るところなので、使うほど体は身構える側へ寄ります。
息を止めて力むと、立ちくらみに似たふわっとした感じが出ました。その感じが、以前に強い不安の発作を起こしたときの体感とよく似ていたので、落ち着こうとして大きく吸った直後に、不安のほうが先に立ち上がっていました。苦しさを直そうとした動作が、そのまま不安の入口になっていたことになります。
吸う量は変えず、吐く時間だけ長くする
大きく吸うのをやめたら、次に変えるのは吐く時間です。吸う量はそのままにして、吐くほうを倍くらいの長さにします。
4つ数えるあいだ鼻から吸い、8つ数えるあいだ口から細く吐きます。秒で数えなくてかまいません。自分のいつもの速さで数えれば足ります。
このとき、音が出ないくらい静かに吐きます。ヨガには喉を狭めて音を立てる呼吸がありますが、あれは集中を保つために使います。音が出ているなら、たいてい吸いすぎか、速すぎます。
上半身を少し高くして、横を向く
呼吸を変えても楽にならないときは、寝る姿勢を変えます。枕をもう一つ足して上半身を少し高くし、体を左に向けます。
膝の下にクッションを入れて、腰の反りを減らします。腰が反ったままだと、お腹が突っ張ります。
ここで楽になるなら、苦しさの元は姿勢です。
ストレッチは、寝る前に、息を止めずにやる
姿勢で楽になるなら、ストレッチも効きます。ただしストレッチで変わるのは、首と肩と背中の張りです。張りが落ちると、呼吸に使っていた力が抜けます。胸そのものが広がるようになるまでには週の単位がかかるので、苦しくなってから始めても、その晩には間に合いません。
私は仰向けになって、背中の下にボールを置いて転がします。当てる場所は肩甲骨の間です。仰向けでいちばん固まるところなので、ここだけで足ります。腰には当てません。やるのは入浴後から寝る30分前までで、寝る直前は避けます。
私は、伸ばすときに息を止めません。息を止めて伸ばすと、内臓まで伸びている感じが出て、伸び幅も大きくなります。ただし、さきほどのふわっとした感じが一緒に出ます。吸いながら伸ばして、吐きながらもう一段伸ばすと、止めたときより深く入ります。
姿勢を変えても毎晩苦しくなるなら、内科で心臓と肺を見てもらう
ここまでを試して、それでも毎晩同じように苦しくなるなら、姿勢の外に原因があります。
横になって数分で必ず苦しくなり、起き上がるとはっきり楽になる。この出方をするときは、心臓と肺の側を先に外しておいたほうがいいです。
内科か呼吸器内科で一度相談してみてはいかがでしょうか。
よくある疑問
Q:深呼吸は体にいいと聞きますが、やらないほうがいいのでしょうか。
A:吸う量を増やす側の深呼吸が、私には落ち着きたい場面で逆に働きました。吐く時間を長くする形なら、そのまま深呼吸と呼んで差し支えありません。
Q:呼吸を数えていると、かえって呼吸が気になって苦しくなります。
A:その場合は、呼吸から注意を外します。足の裏の重さ、シーツの温度、遠くの音。整えようとするのをやめたほうが、私は落ち着きました。
Q:横向きは右と左のどちらがいいのでしょうか。
A:私は左を向きます。右を向いて楽になるなら、そちらでかまいません。上半身を高くするほうが先で、向きはそのあとに試す順で足ります。
今夜は、吐く時間を倍にするところから始める
横になって苦しいと感じたら、吸う量はそのままにして、吐く時間だけを倍にしてみてください。それで変わらなければ、上半身を高くして体を左に向けます。この2つを先に試してから、ストレッチを足すかどうかを決めてはいかがでしょうか。







