「お詫びのプレスリリース」の書き方は?炎上を避ける5つの必須要素と例文

お詫びのプレスリリースに必要なのは、謝罪の対象と内容、事実の開示、再発防止策、読み手に分かる構成、続報の約束の5つです。この5つがそろうと、読み手は何が起きて、誰が責任を負い、今後どうなるのかを一度の読みで把握できます。

「謝罪の言葉が入っていれば十分ではないか」と考える人もいるでしょう。しかし、謝罪の言葉だけでは、何が起きたのかも、責任の所在も、今後の対応も伝わりません。伝わらない部分が残ると、謝罪のあとに新たな批判が起きます。

この記事は、5つの要素を順に説明し、そのあとにプレスリリースの例文を示します。

目次

リリースは、謝罪の対象と内容を具体的に示す

リリースは、誰に何を謝るかを、読み手が特定できるように書きます。対象は影響が及んだ人や組織で、内容は5W1Hで示します。

  • 対象:「お客様、お取引先様、株主の皆様」のように、影響が及んだ、または及ぶ可能性のある関係者を挙げ、それぞれに謝罪します。影響範囲を把握していることが読み手に伝わります。
  • 内容:「当社の管理不備により」「一部製品において不具合が発生し」では、何が起きたのか分かりません。「当社○○工場において製造した製品△△の一部に、部品××の取り付け不備があったことが判明いたしました」のように、いつ、どこで、何が起きたかを書きます。
  • 責任:「この度の事態は、ひとえに当社の品質管理体制の不備に起因するものであり、全責任は当社にございます」のように、責任の所在を文として書きます。

リリースには、責任が自社にあると明記します。

リリースは、判明した事実を速く正確に公表する

第一報は、全容が分かる前でも出せます。第一報に書く内容は、確認が取れている事実と、調査中であるという事実です。

  • 第一報:憶測が広がる前に、公式の第一報を発表します。「現在、事実関係を調査中」と伝え、続報を約束します。
  • 確認済みの事実:確認が取れている事実だけを書きます。推測を書くと、あとで訂正が必要になり、混乱が増えます。
  • 調査中の事項:全容の解明に時間がかかるときは、そう書き、開示の時期を示します。例:「詳細な調査結果につきましては、○月○日を目途に改めてご報告いたします」。

リリースでは、調査中の事項に続報の日付を添えます。

リリースの再発防止策は、内容と期限で示す

再発防止策は、何をいつまでに行うかで示します。「従業員教育を徹底します」の一文では、読み手は「これからどうするのか」の答えを受け取れません。

悪い例良い例
「今後は従業員教育を徹底し、再発防止に努めます」「1. 全製造ラインにおける品質管理プロセスの緊急点検(○月○日までに完了予定)
2. 外部専門家を招聘した品質管理体制の見直しと新体制の構築(○月末までに計画策定)
3. 全従業員を対象とした品質管理およびコンプライアンスに関する研修の実施(年2回)」
  • 原因との対応:「原因はAであったため、対策としてBを実施します」のように、原因分析の結果と対策を結び付けます。対策が有効な理由が読み手に伝わります。
  • 短期策と長期策:目の前の問題への対処(短期策)と、組織体制や企業文化の見直し(長期策)の両方を示します。

原因に対応した対策が期限付きで並ぶ再発防止策は、読み手に伝わります。

リリースは、謝罪、事実、原因、再発防止策の順に平易な言葉で書く

リリースの文章は、読み手が一度で分かる言葉と順序でそろえます。専門用語と社内用語を使わず、疑問が出る順に情報を並べます。

  1. 謝罪:最初に、謝罪の言葉を明確に述べます。
  2. 事実関係:何が起きたのかを説明します。
  3. 原因分析:なぜ起きたのかを説明します。
  4. 再発防止策:今後どうするのかを示します。

リリースの順序は、謝罪、事実関係、原因分析、再発防止策です。

リリースは、続報と問い合わせ窓口を約束して完成する

リリースは、出したあとの連絡の約束まで書いて完成します。書く内容は、続報の予定、問い合わせ窓口、被害者への対応方針の3つです。

  • 情報開示の約束:再発防止策の進捗など、今後の開示の時期と方法を示します。例:「進捗につきましては、当社ウェブサイトにて毎月ご報告いたします」。
  • 問い合わせ窓口:質問や懸念に直接答える専用窓口として、電話番号、メールアドレス、対応時間を書きます。
  • 被害者への対応方針:金銭的な補償など、具体的な被害者がいる場合は、対応方針を書きます。

リリースには、続報の予定と問い合わせ窓口が書かれている必要があります。

例文:お詫びのプレスリリースの基本構造

5つの要素は、タイトル、謝罪、事実、原因、再発防止策、問い合わせ先の順に並べると、リリースの形になります。以下が各部分の例です。

タイトル

タイトルには、謝罪することと事案の内容を書きます。例:「(発生した問題:例「製品△△の品質問題」)に関するお詫びとご報告」。

本文

1. 謝罪の表明

「この度は、当社製品△△において…(事実)…により、お客様をはじめ関係者の皆様に多大なるご迷惑とご心配をおかけいたしましたことを、深くお詫び申し上げます。」

2. 事実の説明(5W1Hを意識)

  • いつ(When):発生時期、発覚日時
  • どこで(Where):発生場所、影響範囲
  • 誰が(Who):問題の当事者(自社)
  • 何を(What):発生した問題の概要
  • どのように(How):現在の対応状況

3. 原因の分析・調査結果

「現在、原因の究明を進めておりますが、当社の○○における管理体制の不備が原因であると認識しております。詳細につきましては、調査が完了次第、速やかにご報告いたします。」

4. 再発防止策

「当社では今回の事態を厳粛に受け止め、二度とこのような事態を発生させないため、以下の再発防止策を徹底してまいります。」

  1. (具体的な対策1)
  2. (具体的な対策2)
  3. (具体的な対策3)

問い合わせ先

本件に関するお問い合わせ窓口は、次のとおりです。

  • 株式会社〇〇 〇〇部
  • 担当:〇〇 〇〇
  • 電話番号:XX-XXXX-XXXX(受付時間:平日9:00~17:00)
  • メールアドレス:XXXX@XXXX.co.jp

リリース案は、5つの要素が入っているかで見直せる

リリース案は、5つの要素が入っているかで確認できます。誰に何を謝罪しているか、事実と調査中の事項が区別されているか、再発防止策に期限があるか、読む順序が自然か、続報と窓口が書かれているかの5点です。

自社のリリース案を、この5点で読み直してみてはいかがでしょうか。

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