連休明け。サイバー攻撃に気づく会社には傾向があるのか?

ランサムウェアは、業務時間外に仕掛けられることが多いと言われています。

攻撃は連休中に実施されることが多く、ランサムウェアは、会社のデータを暗号化して開けなくし、元に戻す代わりに身代金を求めるプログラムですが、このプログラムで攻撃された時間を、セキュリティ会社のSophosとSemperisが2025年に数えています。以下のとおりです。

比べる点Sophos(2025年)Semperis(2025年)
何を数えたかSophosが対応した攻撃の記録10か国の企業への聞き取り
分かったことランサムウェアの83%が、被害に遭った会社の業務時間外に仕掛けられたランサムウェアの被害に遭った組織の52%が、休日か週末に攻撃を受けた

ランサムウェアの攻撃は業務時間外に仕掛けられることが多く、連休はその業務時間外が何日も続く期間です。

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連休や週末の攻撃は、守る人が少ないときを狙っていると見られている

では、攻撃する人は、なぜ連休や週末に攻撃するのでしょうか。米国の捜査機関とセキュリティ会社は、会社の守りに就く人が少ないときを狙っていると見ています。休日と週末の攻撃について、これらの組織が発表したものは、以下のとおりです。

発表した組織何を調べたか分かったこと
FBIとCISA(2021年8月)米国で起きたランサムウェア攻撃休日と週末に、被害の大きいランサムウェア攻撃が増えている。2021年は、5月の母の日の週末、5月末のメモリアルデーの週末、7月の独立記念日の週末に、大きな攻撃が続いた
Semperis(2024年)米国、英国、フランス、ドイツの企業への聞き取り攻撃を受けた組織の86%が、休日か週末に攻撃を受けた。85%の会社が、休日と週末にセキュリティの担当者を最大で半分まで減らしていた
Cybereason(2022年)休日か週末にランサムウェア攻撃を受けた会社の、セキュリティ担当者1,200人以上への聞き取り半数近くが、休日と週末の担当者を平日の33%未満にしていた。3分の1が、平日に受けた攻撃より損失が大きかったと答えた

FBI(米国連邦捜査局)とCISA(米国サイバーセキュリティ・インフラストラクチャー安全保障庁)は、2021年8月の共同の注意喚起で、犯罪者が休日と週末、とくに祝日が重なる週末を、攻撃しやすい期間と見ている可能性があると書いています。CybereasonのCEOも、攻撃する人は休日と週末に人による守りが弱くなると見込んでいて、見つからないまま被害を大きくし、多くのデータを盗めるからだと説明しています。

休日と週末は、攻撃を受けた会社が多い一方で、守る担当者は平日より少なくなっています。

連休中にシステムを見る人も、異常を知らせる仕組みもない会社は、連休明けに攻撃に気づく

では、休み中に始まった攻撃に、会社はいつ気づくのでしょうか。それは、休み中にシステムを見る人や、異常を知らせる仕組みがあるかどうかで決まります。

システムの異常を24時間見張る専門の部署を、SOCと呼びます。Semperisの2025年の調査では、SOCを持つ会社の6%が、休日と週末にSOCへ1人も置いていませんでした。SOCを持つ会社でも、休み中はシステムを見る人がいないことがあります。

SOCを持たず、異常を知らせる仕組みも入れていない会社では、休み中に攻撃の兆しに気づく人がいません。この場合、攻撃に気づく機会は、従業員が出社してシステムを使い始めるときまで来ません。IPA(情報処理推進機構)も、長期休暇明けに管理者がやることとして、サーバなどのログの確認を挙げています。

よくある疑問

Q:連休明けにサイバー攻撃の公表が相次ぐのは、連休中に攻撃が増えたからですか?

A:そうとは限りません。会社が攻撃を公表した日は、攻撃を受けた日や、攻撃に気づいた日と同じとは限らないからです。各社の発表には、不正アクセスを受けた日と、それに気づいた日が書かれていることがあり、そこを見ると分かります。

連休中に、システムを見る人と異常を知らせる仕組みはあるか

連休明けにサイバー攻撃に気づく会社には、傾向があります。連休中にシステムを見る人も、異常を知らせる仕組みもない会社です。

次の連休の間、あなたの会社には、システムを見る人や、異常を知らせる仕組みがあるでしょうか。

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