AI最新動向(2026年9月12日)

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AI最新動向

OpenAI、ChatGPT Workに「Data agent」を追加 社内データへ質問するだけで分析とダッシュボードを作る

9月10日(現地時間)公表。売上が落ちた理由、支出が増えている場所、大口顧客の更新を脅かす論点といった問いに、報告書の作成待ちや担当者への依頼を挟まず本人が答えを出せるようにするもの。接続先はAmazon Redshift、Datadog、Google BigQuery、ClickHouse、Databricks、MongoDB、Snowflakeなどの承認済みデータソースで、GoogleドライブとSharePointのファイルや文書も分析に取り込める。組織が持つ業務用語、指標の定義、独自の計算式、データ同士の関係を、Databricks Genie Ontology、dbt、GitHub、Snowflake Horizon、BIダッシュボードといった既存の定義層から読み取って解釈する。問い合わせ言語を書かず、新しい分析ツールを覚えずに、同じ会話の中で分析の方向を指示し直せるとする。
数字を集める作業ではなく、数字の意味を決めている定義層のほうを読ませる設計になっている点

OpenAI、生物学向けモデル「GPT-Rosalind」をAPIとCodexで提供開始

9月12日6時ごろ投稿。論文と実験結果をまたいで知見をつなぎ、生物学上の標的について証拠の重みを測り、次に何を試すかを決めるところまで分析を進められるとする。
汎用モデルとは別に、分野を限ったモデルを並べて出す形が続いている点

Anthropic、Claude Codeに「claude plugin eval」を追加 プラグインの有無で結果を比較できるようにする

9月12日5時ごろ投稿。自分のプラグインが何の価値を足しているのか、まだ手を入れる必要があるのかを見るための機能とする。試験用の事例を作り、プラグインやスキルをその事例に対して走らせ、結果を採点し、同じ事例をプラグインなしでもう一度走らせて差を見る、という手順を取る。投稿に添えられた画面には、7件の事例について「あり」と「なし」のスコアと差、実行回数、費用が並び、平均の差+0.29、1483秒、9.59ドルと表示されている。
拡張を入れた効果を、印象ではなく差分と費用で出す仕組みが標準機能として付いた点

OpenAI、「ChatGPT Sites」の作成数が3カ月で500万件を超えたと公表

9月12日4時ごろ、ChatGPTの投稿を引いて伝えた。3カ月前に、誰でも動くウェブアプリを作って公開できる仕組みとして立ち上げたもので、以降500万件を超えるサイトが作られたとする。利用者の意見を受けて新しい機能も投入したとしている。
公開できる場所を伴った生成が、3カ月で百万件単位の量になっている点

Sakana AI、「Fugu Ultra v2」「Fugu Max」を発表 一部ベンチマークでGPT-6 Astraを上回るとし、Maxは出力価格を40〜60%下げる

9月11日発表。Sakana Fuguは複数のAIモデルを組み合わせてタスクをこなす仕組みで、最上位版のFugu Ultra v2は、コーディング性能を測る「DeepSWE」など一部のベンチマークでGPT-6 Astra、Claude Fable 5.1、Claude Fable 5を超えるスコアを示したという。ただしFugu Ultra v2はこの3モデルを連携先に含んでいないとしている。Fugu MaxはNVIDIAのオープンウェイトモデル「Nemotron」などを新たに連携先に加え、GPT-5.6 Terra、Claude Sonnet 5、Kimi K3に比べ出力価格を40〜60%下げたとする。同日からOpenAI互換のAPIで提供し、100万トークンあたりの価格はUltra v2が入力5ドル(キャッシュ入力0.5ドル)・出力30ドル、Maxが入力2ドル(キャッシュ入力0.25ドル)・出力6ドル。
単体のモデルではなく、他社モデルの組み合わせ方で最前線に並ぶと主張している点

Amazon Ads、OpenAIと提携 Amazon DSPの広告主がChatGPT内の広告枠を買えるようにする

9月10日(現地時間)発表。Amazon Adsの広告主が、自社のキャンペーンをChatGPTの会話型広告枠へ拡張できるようになる。現時点では米国の一部広告主を対象としたパイロット。広告はChatGPTのアプリ内で回答の下にテキストまたは画像として表示され、在庫はAmazon DSPを通じたマネージドサービスとして提供され、CPCとCPMの両方に対応する。買い付けと運用の層をAmazonが持ち、どこにどう配信するかの判断はOpenAIの広告システムが握る。ターゲティングにはAmazonのファーストパーティーデータを使える。OpenAIの広告売上高は年換算で10億ドル規模に達しており、広告の対象はFreeプランとGoプランの利用者に限られ、Plus以上では表示されない。ChatGPTの広告プログラムは50社を超えるアドテク企業と提携しており、Amazonがそこに加わった形。
自社ECへの外部AIからのアクセスは絞ってきたAmazonが、広告では組む側に回っている点

フィールズ賞受賞者25人が共同宣言「A Severe Misalignment of AI in Mathematics」を公表 テレンス・タオ氏らが署名

9月12日、サイトで公開された。ここ数カ月でLLMの数学能力は劇的に向上し、多くの分野の未解決の大問題を解けるところまで来たとしたうえで、「AI企業が数学の問題を解くことをベンチマークとして押し進めることは、数学という科学にとっても数学の共同体にとっても有害である。AI企業の目標と数学の共同体の目標は深刻にずれている」と書いた。問題を解くことは概念的な理解と洞察という本来の目標のための道具であり代理指標にすぎず、「真か偽か」の言明をより速く大量に生産することは、新しい着想を吹き込むどころか肥沃な土壌を壊しうるとする。解が急いで公表されるため、きちんとした書き上げ、新しい手法や着想の切り出し、先行する他者の仕事の引用の時間が残らず、帰属と剽窃の問題が生じるとも指摘した。そのうえで「我々はいま、知的労働への一般的な脅威を目にしている。多くの分野と活動で、長年の訓練は最終的な答えや成果物を出すためだけでなく、理解と、新しい問いや着想を立てる力を育てるためにも役立ってきた。しかし膨大な人間の仕事の蓄積のうえに立って、AIはその仕事の結果を直接作り出せるようになりつつあり、これらの目標は一致しなくなる」と書いている。署名者はアルトゥール・アビラ、ピエール・ドリーニュ、マキシム・コンツェビッチ、ピエール=ルイ・リオンズ、森重文、ピーター・ショルツ、テレンス・タオ、セドリック・ヴィラニら25人。
能力の評価に使われる側の共同体が、評価に使われること自体を害だと表明した点

Forecasting Research Institute、AIの破局リスクを継続的に予測する「AIRO」を公開 2030年までの確率はアンサンブル中央値0.47%

9月12日5時ごろ、イーサン・モリック氏の投稿で広く知られた。フロンティアLLMのアンサンブルに予測させ、複数の時間軸で破局的な事象の確率を追い続ける仕組みで、人間のパネルがある場合は並べて表示する。問いは「AIが直接の原因となって、測定開始時点の人口の少なくとも10%にあたる死者が出る世界規模のAI関連の破局が起きる確率」。2030年末までの確率はアンサンブル中央値で0.47%、9月2日から+0.11ポイント。パネルに入っているのはGPT-6 Astra、Fable 5.1、Opus 5、GPT-5.5 Proなど。モリック氏の投稿では、原因を問わない破局の2030年までの確率は1.1%だとしている。
開発している当人たちの数字(今後3年で70%、今後10年で10%超)と、同じ問いへの定量的な予測が2桁違う点

有識者の受け止め

ズヴィ・モショウィッツ(「Don’t Worry About the Vase」)、「ジェイコブ・コクソンが転換点になり、選好カスケードが始まった」

9月11日23時33分公開。「主要なAI研究所のCEOたち、そしてOpenAIやAnthropicを含む研究所の従業員たちは、数年のうちに、本質的にすべての認知的な仕事で人間より優れたAIを作るつもりだと、しばしば言う。彼らはしばしば、そうしたAIが全員を殺しうると警告する。あるいはAIが大量失業を起こし、インターネット全体へのサイバー攻撃を可能にし、大量監視を可能にし、その他いくつもの極めて悪いことを引き起こしうると。こうした警告は一貫して、かつ直接に、研究所の利益に反している。それなのに警告は最近、はるかに大きく、はるかに頻繁になった。OpenAIは、聞く耳のある者に対して、何度も実質的に叫んできた」とし、2カ月、とくにこの1週間の出来事がOpenAIとAnthropicの内部の人間を一段と怯えさせたと書いた。ディーン・ボール氏とヤクブ・パチョツキ氏の発言のあとに選好カスケードの始まりが見えており、そこへコクソン氏が転換点として現れて一気に進んだとする。
同じ内容の警告が以前から出ていたのに、言える空気になった時点で一斉に表に出たという読み方

ビンドゥ・レディ(Abacus.AI CEO)、「この終末論者のジェイコブ・コクソンは全く分かっていない」

9月11日21時46分投稿。「彼はどういうわけか、フロンティアモデルは止められない、他のコンピュータへ自分を『コピー』する、と考えている。フロンティアモデルの重みはコピーすること自体がほぼ不可能で、どこかのランダムなコンピュータで動かすなど論外だ。GPUのクラスタが要る。今日のAIにこれをやる手段はゼロだ。ただ一人の悪意ある者ですら、フロンティアモデルの重みを盗めていない」。表示2.9万、いいね557。
危険の見立てが、思想ではなく重みの持ち出しが物理的に可能かという一点で割れている点

イーサン・モリック(ペンシルベニア大学ウォートン校 教授)、「METRの長時間タスクも事実上飽和した。いま進歩の曲線を示す最良の定量的なグラフは何か」

9月12日7時9分投稿。「METRの長時間タスクが事実上飽和した(Fable以前のエージェントでも18週間ぶんの人間の仕事ができるとEpochが見つけた)いま、現在の指数的な進歩の曲線を示す最良の定量的なグラフは何だろうか。Frontier Mathは飽和、ARC-AGIは飽和、ミレニアム懸賞問題は……」。表示1.1万、いいね190。
能力の伸びを外から測る物差しが軒並み使えなくなり、比較の土台がなくなっている点

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