サーチコンソールの分析をAIに任せる方法は、3つに分かれます。サーチコンソールに付いたAI分析機能を使う、数字を書き出してAIに読ませる、ブラウザを操作するAIエージェントに画面ごと見せる。
しかし、前の2つは分析で止まります。noindexを付ける、サイトマップを送り直す、といった設定の変更は、人がやることになります。
3つ目は違いました。2026年9月9日、私は自分のサイトのサーチコンソールとGA4をAIエージェントに見せて、改善案を頼みました。その日のうちに、分析、改善案、設定の変更、変更後の確認、サイトマップの再送信まで終わっています。私が打ったのは4行です。この記事では、その4行を打った順に、自分のサイトで試す手順として並べます。
サーチコンソールのAI分析機能は、分析までで止まる
はじめに、サーチコンソールに付いたAI機能との違いだけ確かめておきます。サーチコンソールの検索パフォーマンスには、話し言葉でフィルタと期間比較を作る機能が入りました。ただし、フィルタを作ったあとに、そのページへnoindexを付けるのは人です。数字を書き出してGeminiやChatGPTに読ませる方法も同じで、改善案は返ってきますが、設定は人が入れます。
この記事で頼んだのは、ブラウザを操作するAIエージェントです。サーチコンソールの外に出て、WordPressの設定画面やサーバーの設定まで行きます。分析で止まるか、設定の変更まで行くかが違いです。
ブラウザを操作するAIエージェントを1つ用意する
最初に用意するのは、自分がログインしているブラウザを操作できるAIエージェントです。私が使ったのはClaude in Chromeで、Chromeの拡張機能として動き、タブを開いて、画面を読み、クリックし、文字を打ちます。サーチコンソールもGA4もWordPressの管理画面も、私がログインしているブラウザの中にあるので、エージェントはそこへ自分で行けます。
エージェントに画面ごと見せると、数字を渡す作業がまるごと消えます。サーチコンソールの検索パフォーマンスをCSVで書き出すと1,000行で切れるので、Looker Studioでレポートを作ってPDFにしてAIに読ませる、という手順が広く書かれています。エージェントはその手順を踏まず、サーチコンソールの表を開いて、10件ずつ「次のページ」を押して読みます。私がやったのは、Chromeにログインしておくことだけです。
読める量には上限があります。1回に読める表は10件なので、上位100件を読むのに10回ページを送ります。今回、エージェントは上位50クエリと上位40ページを読み、それで改善案が出ました。
サーチコンソールとGA4を開いて、「改善案がほしい」と1行打つ
用意ができたら、最初の1行を打ちます。私が打ったのは「サーチコンソール、アナリティクスをみてもらって。改善案がほしい」でした。サイトのURLも期間も指定していません。
エージェントが返してきた数字のうち、いちばん重かったのはインデックスの状態でした。登録済みが2,670ページ、「クロール済み・インデックス未登録」が4,667ページで、未登録のほうが多かったのです。未登録の一覧もエージェントが開いていて、半分近くは記事ごとのフィードURL(末尾が /feed/)と、カテゴリーのページ送り(/page/49/ のようなURL)でした。Googleはこの数千件をクロールしてから、登録しないと判定していました。
改善案は5つ返ってきました。フィードとページ送りをインデックスの対象から外す。クリックの41パーセントを持っている1記事のタイトルを直す。表示回数が多いのにクリックされていない記事のタイトルを直す。未登録の本物の記事を棚卸しする。古い時事記事を更新する。順番も付いていて、フィードとページ送りを外すのが最初でした。工数が小さく、効果が全記事に及ぶ、という理由が添えてありました。
直すものを選んで、承認だけ返す
改善案が返ってきたら、採るものを選んで返します。私は5つのうち2つを選び、「/feed/、これ対応して。noindex」「カテゴリの2ページ目以降にnoindexを付ける」の2行を打ちました。設定画面を開いていません。
設定の場所は、エージェントが自分で探しました。カテゴリーの2ページ目以降は、SEOプラグインのRank Mathに「サブページを Noindex」という項目があり、そこをオンにしています。フィードURLのほうは、Rank Mathに項目が無かったので、Rank Mathの画面から .htaccess を編集して、末尾が /feed/ のURLに X-Robots-Tag: noindex というヘッダーを付ける行を足しました。テーマのfunctions.phpに書かなかった理由も報告にあり、有効なテーマが親テーマで、更新で消えるからでした。
設定を入れたら、確認の値をエージェントに返させる
設定が入ったら、エージェントに実物を取得させて、値で確かめます。今回は指示しなくてもエージェントが自分で確かめに行きました。ブラウザから実際のURLを取得して、カテゴリーの2ページ目には noindex, follow が付き、1ページ目は index のままであることを返してきました。フィードURLは4種類を取得して、4つともヘッダーに noindex が出ていること、トップページと記事本体には付いていないことも返してきました。私は値を読むだけで済みました。
途中で1つ、キャッシュの問題がありました。設定を変えた直後に取得すると、LiteSpeed Cacheが持っていた変更前のページが返ってきました。エージェントはこれにも気づいて、キャッシュを全部消してから取得し直しています。
サイトマップの再送信も頼む。壊れていれば見つかる
設定が終わったら、サイトマップの再送信も頼みます。私が打ったのは「再送信してください」の1行で、サーチコンソールのサイトマップの画面で sitemap_index.xml を送り直す指示でした。
エージェントが送信すると、結果は「取得できませんでした」でした。ここでエージェントは止まらずに、サイトマップのURLを自分で開いています。返ってきたのは404でした。URLにクエリを付けて取得すると200でXMLが返ったので、サイトマップそのものは壊れておらず、404の応答がキャッシュに残っていると判断しました。そのURLだけキャッシュから消して送信し直すと「成功しました」に変わり、6,004ページが検出されました。私が指示したのは再送信だけで、404を見つけて原因を切り分けて直したのは、エージェントの判断です。
1か月後に見る数字を決めておく
ここまでで私が打ったのは、改善案の依頼が1行、設定の指示が2行、再送信の指示が1行の、合わせて4行です。人に残った仕事は、どの案を採るかの承認と、1か月後に数字を見ることの2つです。
noindexはGoogleが次にそのURLをクロールしたときに反映されるので、サーチコンソール側で押すものはありません。見るのは1つで、「クロール済み・インデックス未登録」が4,667件からどう減ったかを、2026年10月9日に見ます。この日付もエージェントに言わせて、記事の末尾に書いておくと、忘れません。
任せてはいけないところ
任せて分かった限界も書いておきます。3つあります。
1つ目は .htaccess の編集です。1行間違えるとサイト全体が表示されなくなり、管理画面も開けなくなるので、直す手段が無くなります。今回はRank Mathが編集前のバックアップを自動で残していたので通しましたが、バックアップが無い環境では、私は承認しません。
2つ目は、公開の設定です。記事の公開と非公開、削除は、今回エージェントに触らせていません。設定の変更は戻せますが、公開されたものは戻せないからです。
3つ目は、原因が分からないまま残ったものです。サイトマップの404がいつ、なぜキャッシュされたかは、エージェントにも分かりませんでした。分からないことを分からないと返してきたのは信頼できましたが、また起きる可能性は残っています。
まとめ
サーチコンソールの分析をAIに任せるなら、分析だけで止めるか、設定の変更まで行かせるかを先に決めておくことになります。分析だけなら、サーチコンソールのAI機能か、数字を書き出して読ませる方法で足ります。設定の変更まで行かせるなら、ブラウザを操作するエージェントが要ります。
私の場合、4行の指示で、未登録の半分を占めていたフィードとページ送りがインデックスの対象から外れ、壊れていたサイトマップの送信が直りました。人に残ったのは、どの案を採るかの承認と、1か月後に数字を見ることです。
サーチコンソールを開いたまま何から手を付けるか決まらないなら、まず「改善案がほしい」の1行を、ブラウザを操作できるAIエージェントに打ってみてはいかがでしょうか。


