Claudeのデスクトップアプリは、複数アカウントの同時ログインを持たない。届きたい先はフォルダなので、置き場をクラウドへ移す

私はClaudeのアカウントを2つ持っています。パソコンに入れたデスクトップアプリは、そのうちの片方でログインしたままです。もう片方のアカウントで動かしているClaudeに作業を頼んだところ、パソコンの中のフォルダには届きませんでした。返ってきたのは、届かないという事実だけです。なぜ届かないのかは分からなかったので、私は繋ぎ方のほうを探し始めました。

世の中に出ている答えは、アカウントをどう分けるかに寄っています。ブラウザのプロフィールを分ける。デスクトップアプリのデータの保存先を分けて、2つ目を立ち上げる。パソコンのユーザーごと分ける。どれも、2つのアカウントを1台の上に並べる方向の話です。

この記事が渡すのは、その先です。アカウントを揃えにいくのをやめます。かわりに、パソコンの中にしか無いファイルを数えて、その分だけをクラウドへ移します。移し終えると、どちらのアカウントからでも同じファイルに届きます。

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提供元は、1台で2つのアカウントに同時にログインする形を用意していない

先に、用意されていないものをはっきりさせておきます。Claudeのデスクトップアプリには、複数のアカウントを並べて切り替える仕組みがありません。提供元の案内にも、1台で2つのアカウントへ同時にサインインする手順は書かれていません。

提供元の公開リポジトリには、この機能を求める要望が出ています。2026年1月15日に立った要望は、デスクトップアプリの中で複数のアカウントを管理し、プロフィールを切り替えられるようにしてほしい、という内容です。要望の本文には、いまはアカウントを切り替えるたびにサインアウトして入り直すことになる、と書かれています。この要望は2026年8月の時点でまだ開いたままです。同じ内容の要望が2026年3月4日にもう1件出ていて、そちらは重複として閉じられています。

動かす手立てが無いわけではありません。Macでは、デスクトップアプリのデータの保存先を別のフォルダに指定して、2つ目を立ち上げる手順が公開されています。ただし、その手順には注意が添えられています。もう一方を起動したままログインし直すと、認証の情報が意図しない側へ渡ることがある、というものです。パソコンのユーザーごと分ける方法も出ていますが、こちらは分けたあとで同じファイルを両方から触るために、共有の置き場をもう1つ用意することになります。つまり同時に立ち上げておく形は、回避の手順であって機能ではありません。

捨てた3つの案は、どれもアカウントを揃える側にあった

詰まっているあいだに、3つ試して、3つとも捨てました。1つ目は、1台のパソコンで2つのデスクトップアプリを同時に動かすことです。私の手元では立ち上がりませんでした。これは観測で、どの環境でも立ち上がらないと言えるものではありません。

2つ目は、Chromeの拡張機能からパソコンのフォルダを繋ぐことです。これは仕組みの側で通りませんでした。Claude in Chromeの公式の説明には、すでにサインインしているページを読み、クリックし、入力し、フォームを埋める、と書かれています。動く場所はブラウザで開いているページの中で、パソコンのフォルダはそこに出てきません。

3つ目は、もう片方のアカウントでログインし直すことです。これは動きますが、その瞬間に元のアカウントが落ちます。片方を使うために、もう片方を落としていました。3つとも向きは同じで、アプリとアカウントを揃えにいっています。揃えば解ける、という前提の上に立っていました。

届きたい先は、アプリではなくフォルダの中のファイルだった

向きが変わったのは、繋ぐ話をやめて、Googleドライブに入れてはどうかと言ってみたときです。

言ってから気づきました。私が届きたかったのはデスクトップアプリではありません。フォルダの中にあるファイルです。アプリは、そこへ行くための道でしかありませんでした。道が1本しか無いと思っていたので、その1本を通そうとしていたわけです。

パソコンの中が要るのは、パソコンの中にしか無いものを触るときだけです。それ以外は、置き場を変えれば道が増えます。ブラウザからも届きますし、別のアカウントからも届きます。

パソコンの中にしか無いものを数える

そこで数えました。順番があります。まず、パソコンの中にあって、クラウドにも同じものがあるファイルを外します。次に残ったものを、1つずつ開いて確かめます。目録や記憶で数えないでください。

ここが私の間違えたところです。私は、パソコンの中にしか無いものの一覧を、現物を見ずに書いていました。記憶で書いたので、一覧は長くなりました。開いて数え直すと、パソコンの中にしか無いのは7つだけでした。残りは前に自分でクラウドへ移してあり、移したことを覚えていなかっただけです。

繋ぐ方法を探していた時間は、この7つのために使っていたことになります。数えるほうを先にしていれば、探す範囲はずっと狭くなっていたはずです。

置き場を移しても、パソコンの中のファイルは残る

移す作業そのものは短く終わります。7つをGoogleドライブに入れれば済みます。手を止めるとしたら、その次です。移したあと、パソコンの中には同じファイルが残ります。

2つある状態は、届かない状態より厄介です。届かないときは、届かないと分かります。2つあるときは、いま自分がどちらを開いているのか分かりません。片方を直して、もう片方を開いて、直したはずの箇所が無い、ということが起きます。だから、移したらパソコン側を消すか、作業に使わない場所へ動かします。決め手は、次に開いたときに迷わないかどうかです。

よくある疑問

Q:データの保存先を分ければ2つ目が立ち上がる、と書いてある手順があります。それではいけないのでしょうか。

A:いけなくはありません。手順は公開されていますし、動いたという報告もあります。ただし、もう一方を起動したままログインし直すと認証の情報が意図しない側へ渡ることがある、という注意が付いています。提供元が支えている使い方ではないので、ある日の更新で動かなくなったときに、直す側へは回れません。ファイルに届きたいだけなら、置き場を移すほうが元へ戻せます。

Q:パソコンの中のフォルダは、もう要らないということでしょうか。

A:要る場面は残ります。パソコンの中にしか無いものを触るときと、外へ出したくないものを扱うときです。ただし、その判断は数えたあとに決まります。数える前に要ると決めてしまうと、数えないまま繋ぐ方法を探すことになります。

2つのアカウントから触るファイルは、クラウドに置く

判断はひとつです。そのファイルを、2つのアカウントから触るかどうか。触るならクラウドに置きます。片方からしか触らないなら、パソコンの中で足ります。

アカウントを揃える工夫は、この判断の前には来られません。揃えたところで、ファイルが1か所にしか無いままなら、次に道具が1つ増えたときに同じところで詰まります。置き場を先に決めておけば、道具が増えても置き場は動きません。

いまデスクトップアプリを2つ動かす方法を探しているなら、探すのを1回止めて、パソコンの中にしか無いファイルを数えるところから始めてみてください。数え終えたときの数が小さければ、探していたものは、そもそも要らなかったことになります。

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