iPhoneで通話録音ができない原因は、6つあります。
しかし、設定もiOSも機種も当てはまらないのに、録音だけが始まらないことがあります。6つ目がそれです。
自分で直せる5つから順に並べます。
設定、iOS、機種、タイミング、ストレージ。5つを先に潰す
最初に当たるのはこの5つです。どれも自分の操作で直ります。
1つ目は設定です。設定アプリを開いて、アプリ、電話、と進みます。「オーディオ通話録音」がオフだと、通話画面に録音の項目が出ません。
2つ目から4つ目は、機能を使える条件です。iOSが18.1より前だと使えません。古い機種は対象外なので、Appleの「iOSとiPadOSで利用できる機能」で確認します。呼び出し中の画面には録音の項目が出ないので、相手が出てから操作します。
5つ目はストレージです。空きが足りないと録音を保存できません。
なお、通話中の録音は「その他」の中に入っています。iOS 26で位置が変わったので、以前の場所を探していると見つかりません。
3秒のカウントダウンが0秒になった瞬間に止まるかを見る
5つとも当たらないのに録音ができないなら、録音を押したあとの動きを見ます。ここで6つ目に届きます。
録音を押すと、3秒のカウントダウンが出ます。0秒になった瞬間に「この通話はもう録音されていません」というアナウンスが流れるなら、開始そのものが弾かれています。
私の会社支給のiPhoneがこれでした。何度押しても、同じところで止まります。
同じアナウンスは録音を止めたときにも流れますが、そのときは録音が始まってからです。
設定、一般、VPNとデバイス管理、を開く
開始が弾かれているなら、次に見るのは端末管理です。
設定を開いて、一般、VPNとデバイス管理、と進みます。ここに構成プロファイルが入っていれば、その端末は会社の管理下にあります。Appleも、インストール済みのプロファイルはここで確認できると案内しています。
Appleの端末管理には「通話録音を許可」という項目があります。iOS 18.1以降の、監視対象かつ端末管理に登録済みのiPhoneが対象です。これがオフになっていると、電話アプリの通話録音が使えません。
会社が設定しているものなので、こちらでは変えられません。
情シスには、設定項目名と公式ドキュメントを添えて出す
変えられないので、情シスに確認を出すことになります。
ここで、解除してくださいと書かないほうがいいと思います。意図して止めている設定なら、解除を求める文面は角が立ちます。設定の確認をお願いする形にします。
そして、設定項目名とAppleの公式ドキュメントのURLを書いておきます。情シスがiPhoneの端末管理に詳しいとは限りません。項目名があれば、その場で探せます。
こういう形になります。
件名:会社iPhoneの通話録音機能について(設定確認のお願い)
○○さん
お疲れさまです。△△です。
会社支給のiPhoneで、iOS標準の通話録音機能が使えない状態です。通話中に録音を開始すると、3秒のカウントダウンの後、0秒になった瞬間に止まります。
調べたところ、端末管理(MDM)の制限項目に「通話録音を許可」というものがあり、これがオフになっていると同じ挙動になるようです。iOS 18.1以降の、監視対象かつMDM登録済みの端末が対象で、Appleの公式ドキュメントに記載があります。
https://support.apple.com/guide/deployment/restrictions-for-supervised-devices-dep6b5ae23e9/web
2点、確認をお願いできますでしょうか。
1. この制限が意図的に設定されているものかどうか
2. 意図的でない場合、私の端末について有効化いただくことは可能か
用途は【 】です。
なお、iOS標準の通話録音は、開始時に通話相手にも「この通話は録音されます」という音声が自動で流れる仕様です。相手に知らせずに録音することはできません。
よろしくお願いいたします。
用途の欄は、埋める内容で通り方が変わります。埋め方によっては、逆に録音はNGと明示されて終わることもあります。
iPhoneの外で録れば、会社の設定にかからない
会社が意図して止めていた場合、端末の中に手はありません。
iPhoneをスピーカーフォンにして、PCのマイクで拾います。iPhoneの機能を使わないので、端末管理の制限にかかりません。機種もiOSのバージョンも関係なくなります。
PCに入っている録音アプリで足ります。Macならボイスメモか、QuickTime Playerの新規オーディオ収録です。iPhoneをPCの近くに置いて、着信を取ったら録音を開始します。
Zoomでも録れますが、オーディオの設定で「背景雑音の抑制」を無効にしてください。自動のままだと、スピーカーから空気を通って入ってくる相手の声を雑音と判定して削ることがあります。
ただし、会社が意図して通話録音を止めているなら、空気を通して録るのは同じことを別の経路でやることになります。個人的な備忘なのか、会社として録音がNGなのかは、情シスへの確認で先にはっきりさせておいたほうがいいと思います。
録れた音声を、そのままAIに読ませる
録音ができたら、あとは文字起こしです。
音声ファイルを渡せばテキストが返ってきます。返ってきたテキストをそのままAIに読ませて、決まったこと、自分がやること、相手がやること、それぞれの期限を出させます。電話が終わったあとに内容を思い出す作業が、ここで消えます。
相手に知られずに録ることはできるか
Q:iPhoneの標準機能で録ると、相手に知られてしまうのでしょうか。
A:知られます。録音を開始すると、両方の通話者に「この通話は録音されます」という音声が自動で流れます。Appleのサポートページにも、通話が録音されることがオーディオ通知で両方の通話者に知らされる、と書かれています。これはオフにできません。
通話録音が0秒で止まるとき、端末の中を探しても答えは出ません。設定、一般、VPNとデバイス管理、を1回開いてみてはいかがでしょうか。会社の管理下かどうかが、そこで決まります。

