選ばれる人になるために残すものは、お客様があなたについて話した動画です。
しかし、自分で発信しないで、本当に選ばれるのでしょうか。ブログやSNSを続けたほうが早いと考える方も多いはずです。
ここからは、買う人の調べ方がどう変わったかと、動画の撮り方、置き方を順に書きます。
買う人は、人に聞く前にAIで調べ終えている
総務省の令和7年版情報通信白書によると、日本で生成AIを使ったことがある個人の割合は、2024年度の調査で26.7%でした。前年度の9.1%から約3倍に増えています。
比べることも調べることも、買う人が自分でできるようになりました。人を介さずに決められる場面は、これからも増えていくと思います。
それでも、一生に何度もない買い物は、紹介された人から買う
では、買う人にとって、売る側の人はいらなくなるのでしょうか。一生に何度もない大きな買い物では、いまも誰から買うかを人の紹介で決めるのが基本です。保険の代理店をしている人でも、結局はお客様からの紹介が基本だと私は見ています。
紹介が基本なのは、失敗できない買い物ほど、知らない相手より、知っている人が勧める相手から買いたくなるからだと思います。
発信を続けて選ばれるのは、担当者本人には難しい
自分を知ってもらうために、ブログやSNSで発信しようと考える人は多いと思います。私は、発信だけで集客できる人はごく一部だと考えています。発信だけで集客できる人は、会社に属さなくても仕事が成り立つからです。
ブログは、読まれる場所として古くなりつつあります。
買う人は、担当者がどんな人かをAIに聞く
では、買う人は担当者のことをどう知るのでしょうか。私は、買う人がホームページを見に来るより先に、「この会社の◯◯さんはどんな人か」をAIに聞くようになると考えています。
AIは、ウェブ上にある自己紹介、写真、動画、口コミを集めて答えを組み立てます。材料が無ければ、あなたは答えに出てきません。材料が少なければ、他人が書いた口コミだけでまとめられます。
この先は、AIが担当者のまとめページを作り、買う人はそのページを見て担当者に会うかどうかを決めるようになると思います。
AIに渡す材料として、いちばん効くのはお客様が話した動画
AIに渡す材料として効くのは、本人の自己紹介より、お客様の声です。消費者庁の消費者意識基本調査(2024年6月公表)では、「インターネット上の口コミや評価が高い商品を選ぶ」と答えた人が70.1%いました。
写真と文章で載せたお客様の声も役に立ちます。動画にすると、話し方や表情から、担当者との関係まで伝わります。
お客様の声の動画は、担当者が良い仕事をしたときにしか撮れません。選ばれる人になるために本人がやることは、これまでどおり目の前のお客様にいい仕事をすることです。発信を足す必要はありません。
お客様の声の動画は、スマホを横にして撮り、数分にまとめる
いまお客様の声を写真で載せているなら、写真を撮っている場面で、そのまま動画を撮ります。スマホを横に向けて、数カットで撮り、AI編集に任せます。
聞くことは3つに決めておきます。なぜこの担当者を選んだか、担当者のどこがよかったか、これから買う人へのひと言です。撮影と掲載の同意は、その場でもらっておきます。
撮ったら、無音の間を詰め、言いよどみを切って、1分ほどにまとめます。この編集をジェットカットと呼びますが、得意でない担当者でもAIにすべて任せられます。
動画を置くページには文字起こしを載せ、AIが読める形にする
AIが答えを作るときに手がかりにしやすいのは、動画そのものより、動画に添えた文字だと思います。動画を置くページには、文字起こしを本文として載せます。
そのうえで、そのページに構造化データを付けます。構造化データとは、ページの中身が何かを検索エンジンやAIに伝えるための決まった書き方です。担当者はPerson、動画はVideoObject、お客様の声はReviewという型で書きます。
どの動画にも、会社名と担当者名を紐づけておきます。成約のたびに1本ずつ撮れば、本人が何もしなくても材料が積み上がります。
担当者の窓口は、いずれ秘書のようなAIになる
この先は、買う人のAIと売る側のAIが、担当者の実績や会う日程をやりとりするようになると思います。「この担当者の実績は?」「来週の土曜に会える?」と聞かれて、売る側のAIが秘書のように答えます。人が受け持つのは、会ってから決めるまでです。
「私はどの担当者と会うべき?」このようにAIに聞くようになるでしょう。
そのとき売る側のAIが答えに使うのも、いま積み上げているお客様の声と構造化データです。次にお客様と会う日に、スマホを横にして数分だけ話してもらうことから始めてみてはいかがでしょうか。
