音楽サブスクを音質で比較して選んでも、そのままでは音は変わらない。MacとApolloで何を直すか?

音楽サブスクを音質で比較すると、上位のサービスには同じ数字が並びます。Amazon Music Unlimited、Apple Music、Qobuz。3つとも最高音質は24bit/192kHzのロスレスです。

しかし、契約を替えても音が変わらないことがあります。私のMacがそうでした。24bit/96kHzのはずの曲が、16bit/44.1kHzに落として鳴っていました。

サブスクの選び方と、選んだあとに直す3か所を順に書きます。デスクトップアプリ、排他モード、オーディオインターフェースのサンプルレートです。

目次

音質で比べると、Amazon Music Unlimited、Apple Music、Qobuzは同じ数字になる

Amazon Music Unlimited、Apple Music、Qobuzの最高音質は、3つとも24bit/192kHzで同じです。Spotifyだけが24bit/44.1kHzで、一段下がります。

音源の側で差が付かないなら、残るのは値段です。Amazon Music Unlimitedはプライム会員で月1,080円、一般は月1,180円から。Apple Musicが月1,180円、Qobuz Soloが月1,480円です。プライム会員なら、Amazon Music Unlimitedがいちばん安く始められます。

音質で比較する、という言い方をすると比較表を上から読みたくなります。ただ、この3つの最高音質が同じである以上、差が出るのは配信より後ろ、自分のパソコンと機器の側です。

デスクトップアプリを入れる。ブラウザには排他モードが無い

排他モードが使えるのは、WindowsとMacのデスクトップアプリだけです。スマホのアプリとブラウザには、排他モードそのものがありません。Amazonのサイトから、デスクトップアプリをダウンロードして入れます。

アプリを入れたら設定を開いて、音質をHD/Hi-Resにします。音質が自動のままだと、回線の状態に応じて音質を落とすことがあります。あわせて、ラウドネスノーマライゼーションをオフにします。全部の曲を同じ音量で鳴らす機能で、オンのままだと音量に手が入ります。

排他モードをオンにする。グレーで押せないときは出力先を選び直す

設定の「排他モードを有効にする」をオンにすると、機器の一覧にトグルが出ます。自分が選んだ機器をAmazon Musicが占有して、macOSのミキサーを通さずに鳴らす設定です。ミキサーを通ると、ビット深度が16に丸められます。

再生画面の右下にある機器のアイコンを押すと、一覧が出ます。ただ、そのトグルはグレーのままで、押せませんでした。

一覧の先頭には、私のオーディオインターフェースが「デフォルト」と付いて表示されていました。「デフォルト」と付いたほうはmacOSの既定の出力を追いかける経路なので、占有できません。一覧の下のほうに、同じ名前がもう一つあります。下のほうを選び直したら、トグルが押せるようになりました。

オーディオインターフェース側のサンプルレートを、音源に合わせる

排他モードをオンにしても、24bitではまだ鳴りません。機器の側のサンプルレートが曲と違っていると、機器の側で変換が入るからです。

私が使っているのはUniversal AudioのApolloです。Apolloのサンプルレートは、UAD Consoleで決まります。macOSの「オーディオMIDI設定」を変えても動きません。Consoleの下にRATEという欄があるので、RATEを96kHzにしました。

機器によって、レートを変える場所は違います。共通しているのは、機器の側で決まることです。アプリの設定をいくら変えても動きません。DAWを使っているなら、セッションを開いたままレートを変えるとDAW側が止まるので、聞くときと作るときで切り替えることになります。

いま何bitで鳴っているかを、画面で確かめる

再生中の曲に付いている「ULTRA HD」の表示を押すと、3行の数字が出ます。音質はその曲が持っている数字、端末の性能は機器がいま出せる数字、現在は実際に鳴っている数字です。

私の画面には、最初こう出ていました。音質24bit/96kHz、端末の性能24bit/44.1kHz、現在16bit/44.1kHz。曲は24bit/96kHzなのに、16bit/44.1kHzに落として鳴っていたことになります。

排他モードをオンにし、Consoleを96kHzにしたあとは、3行とも24bit/96kHzになりました。3行が揃っていれば、音源がそのまま届いています。Amazon Music以外を使っているなら、同じ表示はありませんが、機器側の設定画面で出力のレートとビット深度を見れば、同じことが分かります。

よくある疑問

Q:Bluetoothのイヤホンでもハイレゾで聞けますか。
A:聞けません。Bluetoothは音を圧縮して飛ばすので、ロスレスがそのまま通りません。有線でつなぎます。

Q:スペックが同じなら、Qobuzを選ぶ意味はないのでしょうか。
A:配信スペックでは決まりません。Qobuzは日本語の曲が少ないかわりに、アプリがオーディオ向けの設定を素直に持っています。日本の曲を聞くならAmazon Music Unlimited、設定の自由度を取るならQobuz、という分かれ方になります。

Q:ここまでやると、何が変わりますか。
A:細かい音と、出力のニュアンスが聞こえます。楽器をやっているなら、細かい音が聞こえることが練習の入口になります。聞こえなかった音が聞こえるようになって、そこから身体が動くようになります。

次に曲を流す前に、いま自分の機器が何bitで鳴っているかを一度見てみてはいかがでしょうか。

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