電子ドラムの強弱の細かさは、MIDI 1.0で出力する限り、128段階が上限です。V71のデジタルパッドは、Rolandの説明では1万6000通り以上の強弱を扱え、MIDI 2.0の規格上の強弱は65,536段階です。
しかし、V71がMIDI 2.0のドラム用プロファイルに対応しているかどうかは、Rolandの公開情報に記載がなく、規格の65,536段階がそのまま使えるかどうかも分かりません。
この記事は、MIDI 1.0とMIDI 2.0の違い、V71のデジタル入力、音源ソフトとの接続、今後の予想の順に進みます。
MIDI 1.0は強弱を128段階にしか分けられない
MIDI 1.0の強弱は、0から127までの数字で表されます。強弱の細かさの上限が規格で決まっているため、どれほど繊細に叩いても、128通りより細かくは伝わりません。
叩く強さがどれほど細かく違っても、MIDI 1.0では128個の数字のどれかになります。音量を少しずつ上げていく叩き方では、隣り合う数字の間で音量が段階的に変わります。
MIDI 2.0は強弱を65,536段階で扱える
MIDI 2.0のベロシティは16ビットで、0から65,535までの65,536通りです。MIDI 1.0の128通りの512倍まで、強弱を細かく分けられます。
MIDI Associationの2026年2月の解説によると、ドラム向けの規格は2つあります。1つは、キックやスネアなどの音を割り当てる音階番号を統一する「Default Drum Note Map」で、2025年秋に採択されました。もう1つは「Drum Performance」で、これまで各社独自の方式で送っていたシンバルのチョーク検出などを共通にするもので、承認は2026年第2四半期が目標とされています。叩いた位置の中心からの距離も、ノートごとの情報として送れるようになります。出典はMIDI Associationです。
V71のデジタル入力は1万6000通り以上の強弱を扱う
V71には、デジタルパッド用の入力が3系統、通常のパッド用のアナログ入力が14系統あります。Rolandは、デジタルパッドとの組み合わせで1万6000通り以上の強弱を扱えると説明しています。
デジタルパッドとしてRolandの製品ページに挙がっているのは、スネアのPD-14DSXです。デジタル入力の端子はUSB Type-Aです。詳しい仕様はRolandの製品ページにあります。
V71の製品ページと2025年12月のシステムプログラム更新(Ver.2.10)の説明には、MIDI 2.0やDrum Profileの記載がありません。V71が2024年11月に発売されたモデルであることも踏まえると、「2025年にMIDI 2.0 Drum Profileが導入された」とは確認できません。
V71の演奏データはUSBのMIDIで音源ソフトに届く
V71のUSB Type-C端子は、オーディオとMIDIのクラスコンプライアントに対応しています。パソコンのドラム音源ソフトには、この1本のケーブルで接続できます。
Superior Drummer 3は、電子ドラム向けのプリセットと、ほとんどのメーカーに対応した割り当てを持っています。ただし、USB経由で強弱が1万6000通りの細かさで渡るのか、128段階に丸められるのかは、Rolandの公開情報では確かめられませんでした。
電子ドラムの入力は今後デジタルが増える予想
現在のV71では、デジタル入力が3系統、アナログ入力が14系統です。デジタル入力が増えれば、キット全体で強弱の細かさをそろえられる見込みです。
本物のシンバルの素材にデジタルセンサーを入れた電子シンバルも考えられます。どちらもメーカーの発表に基づかない予想です。
電子ドラムのMIDI仕様書でベロシティの範囲を見る
お使いの電子ドラムのMIDI仕様書(MIDI Implementation)には、ベロシティの範囲が書かれています。強弱が何段階で出力されるのかを、一度確かめてみてはいかがでしょうか。







