ブラストビートが速くならないときは、手首1往復に2打入れる動作へ載せ替える

BPM220以上のブラストビートが叩けません。曲に合わせると、途中で手が置いていかれます。まったく歯が立たないのではなく、微妙に届かない、という距離です。

ドラムが速く叩けないと言うと、たいていは手足の連携か、力みの話になります。脱力して跳ね返りを使い、テンポを5ずつ上げていく。速さを扱う記事を3本読みましたが、3本ともこの順番で書いてありました。私の場合は、そこではありませんでした。これは手の単純な速さの話です。

この記事が渡すのは、足りない量を毎秒何打かで測る手順と、その差を埋めるための動作の載せ替えです。手首1往復で1打を打っている限り、往復の回数がそのまま上限になります。1往復に2打入れると、往復の回数を増やさずに打数が倍になります。

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ブラストの「BPM250」には、何分音符かが書かれていない

ブラストビートの速度を尋ねた質問と、その回答を読みました。安定圏がBPM250まで、調子が良い時はBPM280。ほかに200くらい、240くらい、320、330。数字は並んでいますが、そのBPMで何分音符を刻んでいるのかは、どれにも書かれていません。

同じBPM250でも、8分音符を刻むのか16分音符を刻むのかで、片手が出す打数は2倍違います。単位の書かれていない数字は、自分の速さと比べられません。

私も一度、ここで外しました。必要な打数を毎秒16打だと見積もっていたのです。曲のテンポが240と書かれていたので、それを4分音符として数えました。数え直すと、実際に要るのは毎秒8打から10打でした。壁の高さを、倍で見ていたことになります。

曲の要求と自分の打数を、毎秒何打かに直して引き算する

単位を揃える方法は一つです。BPMも音符も捨てて、片手が1秒間に何打出しているかに直します。

BPM230で8分音符を片手で刻めるなら、毎秒7.7打です。230を60で割って、2倍にした数字になります。これを16分音符のBPMに言い直すとBPM115です。私が出せるのは、いまここまでで、リバウンドでいけるのは230までだと思います。

自分の数字は、10秒の連打を録音すれば出ます。片手だけで打ち、録音した波形を数えて10で割ります。テンポを上げていく練習の途中ではなく、出し切った状態で1回だけ測ります。

曲の側も同じ数字に直します。ここから先は、私が自分の手で数え切った数字ではありません。私が見当をつけた必要量は毎秒8打から10打で、16分音符のBPMに言い直すと120から150です。届いていないのは、1打か2打でした。

差が1打なら種類を選び直せる。フルコピーを目指すなら、その手は使えない

差が1打前後なら、動作を変えなくても埋まる道があります。ブラストには、両手が同時に打つ種類と、両手が交互に打つ種類があります。交互に替えれば、鳴っている音数が同じでも、片手の担当は半分になります。片手の速さは足りたままで、曲の速さに届きます。

私が考えた抜け道は3つでした。シンバル側の手を8分に落とす。跳ね返りを2度使う種類に置き換える。両手を交互に打つ種類に置き換える。3つとも、差を埋める手としては正しいものです。

3つとも使いませんでした。フルコピーじゃないと、私には意味がなかったからです。原曲が両手同時のハンマー系で打っているなら、片手の担当を半分にした時点で、それは別のものになります。目的が再現であるという一点だけで、正しい手が3つとも消えました。

だからこの記事が渡す基準は、半分だけ使えません。差を測って1打だと分かっても、再現を目的にしている人には、種類を選び直すという道が最初からありません。残るのは、片手の速さそのものを上げることだけです。

リバウンドで叩いている限り、手首は1往復で1打しか打てない

跳ね返りを使う打ち方では、手首を1回振り下ろして1打が出ます。スティックが戻ってくるあいだ、どこにも当たっていません。だから片手の打数の限界は、手首が1秒間に何往復できるかで決まります。

BPM230で止まったのは、うまくいかなかった結果ではないと思っています。跳ね返りを正しく使えたから、その打ち方で出せるところまで出た。そういう見方です。これは私1人の実測から立てた解釈であって、誰にでも230という数字が出るという話ではありません。

手首1往復に2打入れると、往復の回数を増やさずに打数が倍になる

やることは一つです。手首を返す往復の、行きだけでなく帰りにもスティックを当てます。押す動きで1打、引く動きで1打。往復の回数は変えないまま、1往復から出る打数が2つになります。

だから、両手プッシュプルです。ここをやるしかありません。呼び名は書き手によって割れていて、別の名前で説明されていることもあるので、名前ではなく、1往復に何打入っているかで見てください。

新しい動作なので、最初は前腕が張ります。手首や前腕、指の付け根に痛みが出たら、その日は止めてください。休んでも痛みが続くようなら、整形外科などの専門家に一度みてもらうことをおすすめします。速さは何ヶ月かかけて戻せますが、痛みを抱えたまま回数を積むと、戻すのに何倍もかかります。

跳ね返るところでは、できているかどうかが分からない

練習パッドやスネアの上では、この動作の判定ができません。跳ね返るものの上では、2打目をスティックの跳ね返りが肩代わりしてしまうからです。押す動きしかできていなくても、音は2つ鳴ります。

だから、枕の上か、タオルを重ねて乗せたパッドで打ちます。跳ね返らないところで2打鳴るなら、2打目は自分の引く動きが出したものです。鳴らないなら、まだ載せ替えられていません。これは理屈から出した判定のしかたで、実験で確かめたものではありません。

テンポは落として構いません。落としたほうがいい、というほうが近いです。速いテンポで打つと、できているほうの動作に戻ってしまうので、遅いテンポでこそ新しい動作のまま打ちます。

差が1打なのか3打なのかで、次にやることが変わる

足りない量を測らないままだと、練習の中身が決まりません。テンポを5ずつ上げれば届くのか、動作ごと入れ替えるしかないのかは、差が1打なのか3打なのかで変わります。そして差が分からないうちは、たいてい壁のほうを高く見積もっています。私がそうでした。

今日できるのは、片手で10秒打って、その音を数えるところまでです。出た数字と、叩きたい曲が要求している打数を、同じ単位に並べてみてはいかがでしょうか。差が1打なら、動作を変えなくてもまだ届く道が残っているかもしれません。

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