仕事でもプライベートでも軽やかな人、重たい人の違いとは?

一緒にいると疲れる人の特徴は、いくつも挙げられます。その中の一つが、情報の出し入れができるかどうかだと思っています。

見るのは、その人に出した話が、形を変えて返ってくるかどうかです。

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要素の一つは、出した話が返ってくるかどうか

こちらが出した話が、相手の中で何かに使われて、別の形で返ってくる。返ってくる人は軽やかで、返ってこない人は重たい。一度話せば分かります。

私はコンサルタントとして、常時70本ほどが動く状態で、累計300社に出入りしてきました。同じ枠組みを使っても、進む案件と止まる案件があります。分けていたのは、関わっている人が軽やかか、重たいかでした。

重たい人は、話す前に結論を決めている

では、返ってこない人の中で何が起きているのでしょうか。話す前に、結論が決まっています。

相手の結論が先に決まっているので、こちらが出した話は判断の材料になりません。材料が増えても結論は動かないので、話は同じ場所に戻ってきます。訂正すると、訂正した中身は流れて、訂正されたこと自体に反応が向きます。

軽やかな人は逆です。会話に出てきた話を、自分とは切り離した対象として扱えます。だから訂正されても情報が増えただけになって、そのまま乗ってこられます。

進まない話に付き合うと、こちらのエネルギーが下がる

では、結論が決まっている人と話すと、何が起きるのでしょうか。動かない話に付き合ったあとの、気だるさが残ります。

話は止まっているのに、場は続いています。その間、こちらは同じことを別の言い方で通そうとし続けます。終わってみると、進んだものは何もなく、こちらのエネルギーレベルだけが下がっています。

この気だるさは、調査でも確かめられています。エネルギーを下げる相手が周りにいる人は、本人の仕事の成果が落ちます。IT部門とコンサルタントという別々の集団を調べて、どちらでも同じ結果が出ています(Gerbasi、Porath、Parker、Spreitzer、Cross、2015年、Journal of Applied Psychology)。

出さないほうが得をする職場にいる人は、こちらが何を言っても出さない

なぜ、その人はそうなったのでしょうか。重たさは、その人が長くいる職場や家庭から来ています。

先に断定した側が場を取る職場があります。上へ上げた話が後で覆ると、評価が下がる職場もあります。家の中でも、迷いを口にすると心配され、話が大ごとになる相手がいます。そういう職場や家庭では、確かさよりも確信の表明のほうが得になります。だから結論を先に置いて動かさないことが、その人にとっては正しい振る舞いになります。

同じ人でも、相手によって出すか出さないかは変わります。失点が記録として残る相手の前では出さず、残らないと分かっている相手の前では出します。性格なら、相手が変わっても同じはずです。

だから、こちらの側から相手を軽くする手はありません。その人が毎日いる職場や家庭を変えられる立場にいないかぎり、ここは動きません。

距離は、相手に何を出すかで決める

相手が変わらないなら、こちらが決められるのは距離です。距離は、会う回数で決めません。何を出すかで決めます。

確かめていない段階の話、迷っている話、まだ形になっていない案は、軽やかな人にだけ出します。重たい人に出すと、そこで止まって返ってきません。

重たい人に出すのは、決まったことだけにします。そうすると、同じことを別の言い方で通そうとする往復が消えます。進まない話に付き合う回数が減るので、下がっていたエネルギーレベルも戻ってきます。

関わらない、というところまで振り切る必要はありません。振り切れない相手のほうが多いからです。

切れない相手とは、話し合いをやめて記録に残す

仕事でも家でも、相手を選べないことがあります。その相手とは、話し合うのをやめて、文字で残す形に変えます。

口で説明するのをやめて、資料を配ります。会議で詰めるのをやめて、決まったことをメールで送ります。家の中なら、その場で決めようとするのをやめて、日を分けて短く伝えます。相手の結論が動かないことは変わりませんが、こちらが進まない話に付き合う量は減ります。

意見を変えた場面を思い出せないときは、自分も同じ場所にいる

ここまでは相手の話ですが、同じことは自分にも起きます。判定は1つです。

直近で自分が意見を変えた場面を、思い出せるでしょうか。思い出せない期間が長いほど、その間は自分の結論を守っていたことになります。自分が毎日いる職場や家庭も、同じように振る舞いを決めています。

明日、あの人に出すものを1つ減らす

疲れる相手とそうでない相手を分けている要素の一つは、出した話が形を変えて返ってくるかどうかです。返ってこない人は話す前に結論を決めているので、こちらが何を出しても軽くなりません。

変えられるのは相手ではなく、その人の停滞に自分がどこまで付き合うかです。確かめていない段階の話は軽やかな人にだけ出して、重たい人には決まったことだけを渡す。切れない相手とは、話し合いをやめて記録に残す形にする。

まずは、直近で「この人に出しても返ってこないな」と感じた相手を1人思い出して、次に出すものを1つ減らしてみてはいかがでしょうか。

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