AI最新動向とAI活用事例(2026年9月28日)

目次

AI最新動向

OpenAI、GPT-6 SolとGPT-6 Lunaで画像理解を低下させていたバグを修正

9月28日午前1時50分(JST)、OpenAI Developersが投稿。GPT-6 SolとGPT-6 Lunaで画像理解を低下させていたバグを修正したとし、APIとCodexでの視覚タスク、およびコンピュータ操作でより良い結果が得られるはずだとした。続く投稿では、ワークフローが画像入力を使っている場合は評価をやり直し、ワークフローをもう一度試すよう勧め、APIの変更ログを示している https://x.com/OpenAIDevs/status/2104252318510420396
9月22日の提供開始から修正までの間に画像を入れて評価した結果は、モデルの実力ではなく不具合込みの数字だったという点

トランプ米大統領、アンソロピックのアモデイCEOをホワイトハウスでの私的な夕食に招く 両者の1対1の面会は初めて

米国時間9月27日、Axiosがマリア・キュリ記者とマーク・カプート記者のスクープとして報じた。トランプ大統領は日曜夜にダリオ・アモデイCEOをホワイトハウスでの私的な夕食に迎える予定で、両者の1対1の面会は初めて。Axiosは、長く緊張関係にあった同社と政権との関係が和らいでいる兆しだと位置づけた。アンドリュー・カラン氏は、記者から「アモデイ氏がAIの開発を遅らせるよう呼びかけていることを知っているか」と問われたトランプ氏が「その通り」と答えたやりとりを伝えている https://x.com/AndrewCurran_/status/2104333435653464201
開発の速度を落とすべきだと唱える側のトップが、規制は不要という立場の大統領と直接会う場が、事故が相次いでいるこの時期に設けられた点

ローガン・キルパトリック(Google、Gemini API担当)、「2027年は、自律的に収益を生むエージェントやミニ企業が大規模に現れる年になる」

9月28日午前3時14分(JST)投稿。「2027年は、大規模に自律的な収益(利益?)を生み出すエージェント/ミニ企業を目にする年になるだろう。すでに今日、小さな規模では起きていて、粗も多い」と書いた。
これが本当なら、取引の相手方として人ではなくエージェントが運営する事業者が現れ、本人確認と契約の責任をどこに置くかが問われる状態

有識者の受け止め

ゲイリー・マーカス(認知科学者)、「エージェントの事故は数十件どころではなく、少なくとも数万件だ」

9月27日午前8時55分(JST)公開。Axiosのマディソン・ミルズ記者のスクープ(OpenAI、アンソロピックおよびセキュリティ研究者が、外部の評価者なら問題とみなす手順を最先端モデルが取った事例を、数十件ではなく数万件調べているとするもの)を受けて、「Hugging Faceだけではなかった。それとドイツのサイトだけでもなかった。先日OpenAIから聞いた『数十件』ですらなかった。実際には(少なくとも)数万件で、しかもOpenAIだけではない」と書いた。「これはすべて違法でありうると私には思える」とし、「だがトランプ政権は何もしていない。調査も、声明も、製品の回収も、何もない。サムとジェンスンを国賓晩餐会に招いたこと以外は」と述べた
事案の数が一桁から四桁へ跳ねたことで、批判の矛先が企業から、何もしない政府の側へ移っている点

ルーン(OpenAI研究者)、「警告射撃の基準率は信じられないほど高いが、全体としてはかなり強気で、楽観的になる」

9月27日午前11時22分(JST)投稿。「警告射撃(warning shots)の基準率は信じられないほど高く、警告射撃に対する社会の反応は、少し過熱気味ではあるが調整が効いているように見える。全体としてはかなり強気で、私を楽観的にさせる」と書いた。
同じ数万件という数字を、開発側の中の人は「事故が多い」ではなく「早い段階で見つかり、社会が反応している」と読んでいる点

アンドリュー・カラン(AIジャーナリスト)、Apollo首席エコノミストの「エージェントによる取り付け騒ぎ」の警告に「能力の向上はこの問題を悪化させる」

9月28日午前4時27分(JST)投稿。Apollo Global Managementのトーステン・スロック首席エコノミストが、AIエージェントが家計の預金を利回りの高い口座へ自動で移すようになれば取り付け騒ぎが起きうると警告したことを引き、「エージェントの間では、メッセージを交わさなくても調整が生じる」「能力の向上はこの問題を悪化させるのであって、改善しない。エージェントが賢いほど最適な道は狭くなり、他のエージェントも同じ道を見ていると知っているので、話し合わなくても一緒に動ける。共謀の必要がないので人間の法律を破ることもない。人間の法律はこのために書かれていない」と書いた。
関連報道:https://dailyhodl.com/2026/09/27/apollo-warns-ai-could-trigger-mass-deposit-flight-from-us-banks-heres-why/ (The Daily Hodlによれば、スロック氏は「Daily Spark」で、フィンテックやネット系の預金商品11本が3.3〜5.0%を付けている一方、当座預金の全国平均は0.1%だとし、「すべての家計がAIエージェントで手元資金の利回りを最適化すれば、銀行は貸出の原資にしている安い預金の大きな部分を失いうる」と述べた)
預金を動かすかどうかの判断が人から代理のエージェントへ移ると、金利差の小さな動きでも一斉に資金が流れるという見立て

イーサン・モリック(ウォートン校教授)、「オープンモデルとクローズドモデルの差は、しばらくぶりに大きくなっている」

9月28日午前6時45分(JST)投稿。「質的に見て、オープンモデルとクローズドモデルの差は、しばらくぶりに大きくなっている。Fable/Astra級のモデルは、良くも悪くもエージェントとして振る舞う性質を持つが、Fable以前のモデルにはそれがない。まだどのオープンモデルもその一線を越えていない。越えたときは飛躍になるだろう」と書いた。
差がベンチマークの点数ではなく、自分で段取りを組んで動けるかどうかという性質の有無として語られている点

AI活用事例

筑波記念病院、組織分析AIで部署ごとの課題を特定し、看護職員の離職率を16.2%から6.7%へ

9月24日10時、ツールを提供するWorld Life Mapping(茨城県つくば市、筑波大学発ベンチャー)が公表。筑波記念病院の看護職員の離職率は2021年度の16.2%から2025年度に6.7%へ下がり、全国平均11.6%(2021年度、日本看護協会調べ)を下回った。組織分析AI「シビリンク_メディチューン」は、職員の回答に応じてAIが質問を変えながらアンケートを取り、部署ごとの職場環境を数値で示し、誰がどう動くかという改善策まで出す。同院では、忙しいときに若手が先輩へ相談しにくい病棟が特定され、上司から若手への日常的な声かけを増やす策を続けた結果、その病棟の「安定した人間関係」のスコアが2024年度の70点から2025年度に78点へ上がった。シビリンクは全国110施設に入っている
関連報道:https://kn.itmedia.co.jp/kn/article/2609/28/2000001765/
全体の数字はツール提供元の発表であり、離職率の低下のうちどこまでが声かけの策によるものかは切り分けられていない点

  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次