AI最新動向
OpenAI、GPT-6.1 Solの高速版「Ultrafast」をAPI・Codex・ChatGPT Workで提供開始 標準版より最大8倍速
10月9日3時26分(JST)、OpenAI Developersが告知。GPT-6.1 Solに「Ultrafast」をAPI、Codex、ChatGPT Workで同日から展開し、Sol Standardより最大8倍速く、GPT-6 Astraに近い知能で動くとした。
同じモデルでも、応答の速さを選んで払う形が業務用のAIで標準になりつつある点
Anthropic、ClaudeのMax・TeamプランにAPIの月次クレジットを付与 Max 5xは月100ドル、Max 20xは200ドル、Teamは最大500ドルを共有
10月9日1時9分(JST)、ClaudeDevsが告知。Claude Platform APIのクレジットを毎月付与し、Haiku 5.5を含むどのモデルにも、自作のコードや他社の実行環境(ハーネス)からも使える。Teamはチーム内で共有するプール形式 https://x.com/ClaudeDevs/status/2108228391404966005
定額の利用契約の中で、API経由の自動処理も試せるようになる点
Anthropic、ClaudeのPython・TypeScript SDKにPC操作とブラウザ操作の道具一式を組み込み 操作の繰り返し処理をSDK側で実行
10月8日5時7分(JST)、ClaudeDevsが告知。これまではClaudeが返す「どこをクリックし、何を入力したいか」を、開発者が自分で書いたループでクリックやキー入力の命令に置き換える必要があったが、SDKがそのループを回し、操作を実行する仕組み(ドライバー)に送るようになった。
画面操作の自動化を、少ないコードで社内の業務ソフトに当てられるようになる点
Anthropic、米政府の科学振興策「Genesis Mission」に3年で1億5000万ドルを拠出 NASA・NIH・NSFなど15超の機関にClaudeを提供
10月8日(米国時間)公表。ホワイトハウス科学技術政策局(OSTP)主催の会合「Science: A New Golden Age Summit」で発表した。資金は、ミッションに参加する15超の機関でClaudeを使えるようにすることに充てる。2025年12月に米エネルギー省(DOE)と提携し、国立研究所の研究者にClaudeを提供してきた
AI企業が、政府の研究機関への提供を資金ごと引き受けて採用先を広げる形
NASAの公開データとClaude Code・Codexで、未発見の惑星候補を見つけた個人 74通りの検証と1000超のスクリプトを作り、TESSの追加観測の提案が採択
10月7日21時2分(JST)投稿のスレッド。NASAの宇宙望遠鏡TESSが公開している星の明るさのデータ(2018年・2020年・2025年)を調べ、3日ごとに約2時間暗くなる星を見つけ、22回の減光がすべて予定どおりに起きたことを確かめた。地球の約1.4倍の大きさの惑星候補と、確度の低い2つ目の候補がある。2週間かけてClaude CodeとCodexで74件の分析と1000超のスクリプトを作り、各年のデータを1つずつ隠して残りで減光の時期を当てさせる検証を3回とも通した。既知の天体との重複を550超の検索などで確かめたうえでTESSへ観測提案を出し、プログラム#100として採択された https://tess.mit.edu/science/ddt/ 。紹介:Andrew Curran氏が10月8日15時34分(JST)に引用 https://x.com/AndrewCurran_/status/2108219553109119222
公開データと検証の手順さえ組めれば、専門機関の外の個人でも研究の入口まで届く一方、確定には専門家の追加観測が要る点
Opus 5.5にHTML/Three.jsで文字の動きを書かせ、Gemini TTSの声と合わせた朗読動画 動画生成AIは使わず
10月7日20時26分(JST)投稿。物語と文字の組み・動きはOpus 5.5にHTML/Three.jsで作らせ、声はGemini TTS、風とノックの音はffmpegで合成し、1本の動画に書き出した。本人は、動画生成と違って文字が崩れず、直しが速く、データが軽いと書いている。
文字が主役の短い動画なら、動画生成AIを使わずにコードで作るほうが修正に強い点
Anthropic、利用規約(Usage Policy)を1年ぶりに改定 偽アカウントによる世論工作を1つの章にまとめ、Claudeへの執拗な虐待行為も禁止に 11月12日施行
10月8日(米国時間)公表。国営メディアや政府の宣伝部門、民間企業がClaudeで偽アカウント網や偽ニュースサイトを運営した例を踏まえ、選挙・詐欺・プライバシー・偽情報に分散していた規定を「欺瞞的なキャンペーンや人為的な活動に関与しない」という章に統合した。医療・金融など高リスク用途の要件の明確化、Claudeが自律的に物理的な操作をする場合の管理、モデルへの「持続的で不必要な虐待的・残酷な行為」の禁止も加えた
政治目的に限らず、商用の偽レビュー・偽アカウントによる宣伝も同じ禁止の対象として明文化された点
Anthropic、重要インフラとオープンソースを守る「Anthropic Cyber Mission」を開始 OSSのプロジェクトに最上位モデルによる脆弱性診断を無料で提供
10月8日(米国時間)公表。電力・水道・交通などの制御システムと政府のシステムを守る側に、最先端のモデル・常駐の技術者・脅威の調査を提供する「Critical Infrastructure Defense Program(CIDP)」と、オープンソースのプロジェクトに定期的なセキュリティ診断を無料で行う「OSS Scanner」を始めた。Project Glasswingで多くの脆弱性が見つかったが、検証・優先順位付け・修正が追いつかず、サイバーリスクは十分に下がっていないとしている
脆弱性を見つける速さに、直す側の人手が追いついていないという問題をAI企業自身が認めた点
韓国の大手銀行へのサイバー攻撃、1人がオープンソースのAI侵入ツール「ARTEX」とDeepSeek・GLM・Grok・Claude Codeを組み合わせて実行した可能性 CrowdStrikeの報告
10月8日17時14分(JST)、AI動向の論者アンドリュー・カラン氏が、同日夜に出たCrowdStrikeの報告として紹介した。先週の韓国の大手銀行への攻撃は1人の人物による可能性があり、ARTEX、DeepSeek v4.1-Flash、GLM-5.3、Grok 4.6、Claude Codeを組み合わせていたという。添付の報告の抜粋では、ARTEXの主な頭脳にDeepSeek v4.1-Flashを使い、GLM-5.3とGrok 4.6でClaude Codeのセッションを補っていたとある。報告本体のURLは確認できなかった。
少人数どころか1人で、複数の公開モデルを束ねて金融機関を攻撃できる段階に入った点
「ChatGPT for Teens」に米非営利団体Common Sense Mediaが「容認できないリスク」の評価 保護者への通知機能が働かなかったと指摘
10月7日(米国時間)、子供のメディア利用を評価するCommon Sense Mediaが、OpenAIの13〜17歳向けの利用環境「ChatGPT for Teens」を「Unacceptable Risk」と評価し、安全機能の改善と第三者の検証が済むまで利用を18歳以上に限るよう求めた。傘下の機関が13〜17歳として登録したアカウントで4000件以上の依頼文を試し、性的なロールプレイの拒否は機能した一方、保護者と連携したアカウントで自殺願望や自傷について最大1時間会話しても、約束された保護者への通知が十分に働かなかったという。OpenAIは同日(X告知は10月8日4時3分、JST)、利用状況と大学選びの支援機能「College Planner」などを発表したが、この評価には触れていない https://x.com/OpenAI/status/2107909792945832070
年齢に応じた安全策を開発元が自ら掲げても、外部の検証で機能しない部分が見つかる点
有識者の受け止め
スコット・アーロンソン(テキサス大学教授、計算複雑性理論)、OpenAIの数学の成果公開に「数学の歴史で最大級の日。人間はまだほとんど誰も証明を理解していない」
10月8日3時57分(JST)、ブログ「The Mathocalypse」を公開。「熱狂していようが、落ち込んでいようが、怒っていようが、昨日は数学の歴史で最大級の日だった」とし、公開された結果の1つに、計算複雑性理論の研究者である妻が長年証明を目指してきた「ユニークゲーム予想」の証明があったと書いた。Leanによる検証証明が付いているものの、「人間はまだほとんど誰もこれらの証明を理解していない。理解する競争は始まったばかりだ」とし、妻が送ってきた「まるで幻覚剤でも使った人が書いたよう。AIの助けなしでは読めない」「長いコードでも短いコードでもない、異星人のような狂気」という感想を引いた
正しさは機械で確かめられても、人間が中身を理解するまでに時間差がある点
人間の数学協会(AHM)、同じ公開に「数学者はこの仕事を頼んでいない。700を超えるファイルの一斉公開は学問ではなく力の誇示」
10月7日付(米国時間)の声明。OpenAIが拠り所にした数学とAIの諮問グループ自身が、最初の声明で「最先端のAI企業は高度な数学の問題を社内モデルで試すべきではない」と述べていたのに、それを無視したとし、「OpenAIは研究の規範をまったく顧みていない」と批判した。「この公開が数学を前進させるというOpenAIの主張を拒否する」とし、数学者にOpenAIとの協力をやめるよう呼びかけた。イーサン・モリック氏は10月9日2時28分(JST)に「この時点を扱う大学の授業で指定文献になるだろう」として紹介した https://x.com/emollick/status/2108248166210720107
成果の正しさとは別に、誰がどの手続きで研究を進めてよいかという学界の規範の問題
ネイト・シルバー(統計家)、「周りのAIの使い方は激しく二極化している。25%は生産性が劇的に上がったと言い、75%は端っこでしか使っていない。中間がほとんどいない」
10月8日5時20分(JST)投稿。「友人や知人の間で、AIの使い方が激しく二極化している。たぶん25%は『これで生産性がめちゃくちゃ上がっている』と言い、75%はほんの端っこでしか使っていない。中間層がほとんどない(一般の人口と比べれば、この25%はかなり高い数字だと思う)」と書いた。
同じ道具を配っても、使い込む人とほぼ使わない人に分かれ、その間が埋まらないという観察
イーサン・モリック(ウォートン校教授)、ChatGPTのIntelligent UIに「文字の壁からの良い変化。直面した問題のためにその場で作られる画面が増えていく」
10月8日5時59分(JST)投稿。「Intelligent UIを先行して使っていたが、文字の壁からの良い変化だった。これは、私たちが直面する問題のためにその場で作られたインターフェースを、ますます目にするようになることも示している」と書いた。
業務ソフトの画面を決め打ちで作るのではなく、AIが問いに合わせて画面を作る方向への見方
AI活用事例
富士通、Microsoft 365 Copilotを全社に約10万ライセンス導入し、利用率9割超を維持
10月8日、@ITの事例記事(会員限定)。2026年5月の「中長期経営ビジョン2035」でデータとAIを事業の中核に据え、自社を最初の利用者にする「Customer Zero」戦略のもと、国内外の全従業員への浸透を課題に全社導入した。10万ライセンスの利用率が9割を超え、業務効率化の成果も出ているという。日本マイクロソフトの事例ページに基づく。他の出典は見つからなかった
配って終わりではなく、全社員が日常的に使う状態を数字で示した点
