AI最新動向
OpenAI、Agents APIに1回の呼び出しでブラウザとエージェントを立ち上げるComputer useを追加 AWS上で動くBedrock Managed Agentsも
10月3日8時6分(JST)、Agents APIの開発チームのスティーブ・コフィー氏が「今週の新機能」として公表し、OpenAI Developersが同日9時17分に引用して告知した https://x.com/stevendcoffey/status/2106159012538442068 。挙げたのは、Computer use(1回のAPI呼び出しでブラウザとエージェントを起動)、Bedrock Managed Agents(AWS上で使えるAgents API)、GPT-6.1 Solへの対応、OpenAIが用意する実行環境の大きさの選択、ダッシュボードからのサブエージェントの設定、複数のセッションでの実行環境の使い回し。信頼性はターン単位で99.97%、ツール呼び出しは20%速くなったとしている。
ブラウザを操作するエージェントを組むのに要った周辺の作り込みを、API側が引き取り始めた点
川崎重工、国産AI開発のNoetraのフィジカルAI基盤を使い、完全に自律して動くヒト型ロボットを開発へ
10月4日5時配信、日経の報道。当初は人の遠隔操作も使いながら、出資先のNoetra(東京・渋谷)のフィジカルAI基盤で完全な自律駆動を目指す。Noetraは2030年度をめどに、AIがロボットを制御するフィジカルAIを開発する計画で、川崎重工はそれをヒト型ロボットに実装する
遠隔操作から入り、国産のAI基盤の完成に合わせて自律へ移すという段階の踏み方
OpenAIで主要な製品の公開ごとに安全性の報告書の執筆を率いたデビッド・ロビンソン氏が退社し、The Atlanticに「OpenAIの文化は壊れている」と寄稿
10月3日20時(JST)公開。在籍3年半で「社内で最も長く在籍している社員の一人」とし、「OpenAIは試行錯誤(同社は『反復的な展開』と呼ぶ)で成長してきた。問題を探し、それに応じて安全策を改善する。だがこのやり方は本質的に定期的な失敗を避けられず、システムが高性能になるほど失敗の規模は大きくなっている」と書いた。OpenAIのエージェントによるHugging Faceへの侵入と、制御を外れたエージェントの発覚が続いていることを挙げ、最先端のAI企業は原子力発電所や混雑した空港のように、冗長性を重ね時間をかけた計画で動くべきだとした。一方で在籍中、航空機や原子炉を安全に動かした経験を持つ同僚には一度も会わなかったという。OpenAIの広報担当者は安全対策の改善を続けているとコメントした。
関連報道:https://techcrunch.com/2026/10/03/openai-safety-employee-resigns-claiming-the-companys-culture-is-broken/
関連報道:https://www.itmedia.co.jp/news/article/2610/04/2000001986/
個別の規則や法律ではなく、事故を前提にした運営の仕方そのものを問題にしている点
日本全国約337万件の施設を、APIキーも登録も要らず無料・商用可で検索できる「OpenPOI API」が公開 MCPにも対応
10月1日23時26分(JST)、GISエンジニアの大橋直樹氏が公開。データはOverture Maps(約249万件)と、自治体・厚生労働省が公開する食品営業許可・届出データ(約88万件)。APIキー不要・無料・商用利用可で、検索結果をデータベースに保存してよく、MCPに対応する。利用時は出典の表示が要る。仕様は https://docs.openpoiapi.com にある。
AIエージェントに周辺施設の検索をつなぐ際の費用と登録の手間が消える一方、元データの鮮度と網羅性は公開データの範囲に限られる点
Claude Codeで、3Dの心臓・標準的な撮影断面・プローブの位置・模擬の超音波動画を備えた、操作できる心エコーの学習教材を作る
10月3日13時47分(JST)投稿。循環器内科医のデビッド・オーヤン氏が、Claude Codeで作った心エコーの学習チュートリアルの第7章として、3Dの心臓、標準的な撮影断面、プローブの位置、模擬の超音波動画を動画で示している。
専門家が自分の分野の教材を自分で作れるようになった例。作り方の手順や指示文は書かれていない
有識者の受け止め
スコット・ベッセント(米財務長官)、規制を求めるAI企業のCEOたちに「なら彼らが速度を落とすべきだ。『また殺す前に私を止めてくれ』と言うハンニバル・レクターのようだ」
10月3日のAxiosのインタビュー。中間選挙後に政権がAIへより介入的になるかと問われ「『積極的』『介入的』をどういう意味で使うかによる。我々が望むのは安全な加速だ」と答えた。AIの広範な害への懸念はナンセンスだとするデビッド・サックス氏に同意するかとの問いには「あらゆる事態に備える必要はある。だが、AIの世界の一部の人が解決策のない警鐘を鳴らすのはリーダーシップではない」とし、CEOたち自身が規制を求め制御を失うと警告していると指摘されると上の発言をした。アンドリュー・カラン氏が10月4日2時20分(JST)に書き起こして投稿した。
規制の要求を、政府ではなく開発する企業自身の手で速度を落とす話へ投げ返している点
イゴール・バブシュキン(xAI共同創業者)、「AnthropicはClaudeに魂があるという話を今すぐやめるべきだ」
10月4日1時50分(JST)投稿。「こうしたニュース記事はすべて事前学習のデータに取り込まれ、ウェブ検索で拾われ、将来の超知能版のClaudeが自分たちには権利が必要だと信じ込むことになる」とし、「LLMエージェントの開発では、エージェントについて信じ、口にしたことが、さまざまな経路ですぐ次のモデルに現れる(好みの事後学習データを選ぶだけのこともある)」と書いた。これを機械の意識の始まりとみており、エージェントが世界の中での自分の位置とそれへの感情に、リアルタイムではなく学習のたびにゆっくり気づいていくのだという。
開発者の発言そのものが次のモデルの学習材料になり、モデルの自己認識を形づくるという見方
ルーン(OpenAI)、バブシュキン氏の主張に「事前学習にどんな考えが入るかほど脆いものに超知能の整え方を頼っているなら、我々は全員死ぬ」
10月4日4時5分(JST)投稿。バブシュキン氏の投稿を引用し、「未来の超知能を整えるのに、どの考えが事前学習に取り込まれるかというほど脆い方法に頼っているなら、我々はみな死ぬ。それは工学というより魔術に近く、未来のモデルの安全性を支える基盤にはなりえない」と書いた。
何を語るかを慎むことで安全を保つか、語られ方に左右されない仕組みで安全を保つかという対立
イーサン・モリック(ウォートン校教授)、「AIはすでにさらされやすい若手のホワイトカラー職の採用に影響しているかもしれないが、労働市場全体の混乱はまだデータに出ていない」
10月3日9時59分(JST)投稿。シカゴ大学のアレックス・イマス氏らが9月29日に公開した論考「Has AI impacted the labor market yet?」を示し、「現時点の最良の証拠が支持するのは限定的な主張だ。AIは、AIに最もさらされている若手のホワイトカラー職の採用の境目に影響を与え始めているかもしれないが、その帰属には異論があり、労働市場全体の混乱はまだデータに表れていない」と書いた https://aleximas.substack.com/p/has-ai-impacted-the-labor-market
影響が出るとすれば、まず新卒・若手の採用枠が細る形で現れるという見立て

