AI最新動向(2026年10月18日)

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AI最新動向

DeepSeek、「DeepSeek-V4.1-Flash-1017」を公開 コーディング指標DeepSWEで77.0%とOpus 5の74.0%を上回り、1タスクの費用は約0.2ドル

10月17日、DeepSeekが自社のAPIドキュメントで公表。前の版より評価の点が上がり、作業が速く終わり、出力が短くなったとし、ウェブ・アプリ・APIで同日から使える。自己フィードバックによる強化学習で、ゲーム作りから3Dモデリングまでプロジェクトを最初から最後まで作る力を高めたとして、紫禁城の3Dモデル、ブラウザのレースゲーム、Godotエンジンで作ったPortal 2の再現などの作例を載せた。公表された比較表では、DeepSWE v1.1が77.0%(Claude Opus 5は74.0%)、Terminal-Bench 4.0が42.3%(同51.8%)、道具なしのHLEが42.6%(同56.3%)。チャエン氏(デジライズCEO)は10月18日2時台(JST)、DeepSWEの77.0%を1タスク約0.2ドルで出し、Opus 5やGPT-6 Astraが70%台前半に数ドル〜十数ドルかかるのと比べて費用は数十分の1と紹介した https://x.com/masahirochaen/status/2111495080796406204 。AI動向の論者アンドリュー・カラン氏も10月17日18時台(JST)に比較表を載せた https://x.com/AndrewCurran_/status/2111374422309498883
コーディングの一部の指標では最上位のモデルに並ぶ一方、端末操作や難問の指標では差が残る点

OpenAI、ChatGPTの「GPT-6 Astra Pro」を更新 複数のエージェントが1つの作業を分担して並行で進められるように

10月17日5時27分(JST)、OpenAIが投稿。応答を速くし、プラグインと道具の使い方を改善したうえで、複数のエージェントが作業の異なる部分を並行して処理できるようにした。各エージェントの進み具合を追え、終わった作業を開いて中身を確かめられる。ChatタブでProの利用者向けに提供を始めた。
対話の画面の中で、人が複数のエージェントの進行を見て回る使い方を、提供元が標準にした点

Anthropic、Claudeの応答が始まるまでの待ち時間を短縮 Claude Codeのローカルのセッションでは4.07秒から1.33秒へ

10月17日6時34分(JST)、ClaudeDevsが投稿。Claude Codeは毎ターン送る会話の内容をgzipで圧縮するようにし、モデルに届くまでの時間を短くした。クラウドのセッションは入力を始めた時点で起動する。添付の表(8月→10月、上位10%の遅い側の値)では、最初の文字が出るまでの待ち(モデルの処理時間を除く)が、Claude Codeのローカルのセッションで4.07秒→1.33秒(3倍)、クラウドのセッションで16.99秒→6.00秒(2.8倍)、ClaudeのチャットとCoworkで3.36秒→2.17秒(1.5倍)、APIで1.53秒→1.01秒(1.5倍、中央値・モデルの処理時間を含む)。
性能の差が縮むなか、待ち時間という使い心地の差で競い始めた点

Anthropic、NIST標準の楕円曲線暗号で25年来の謎だった「種」の出どころをClaudeが30分足らずで特定 ハッシュではなく、Unix時刻を種にした乱数だった

10月16日(米国時間)、AnthropicのFrontier Red Teamが公表。NISTが2000年に標準にした楕円曲線(P-192、P-224、P-256、P-384、P-521)の係数を決める「種(seed)」は、NSAが説明なしに示したもので、出どころが長く議論され、見つけた人への懸賞金もかけられていた。「冗談めいた合言葉のハッシュ」という説があったが、Anthropicの社員が手がかりを示さずに社内の研究用モデルに尋ねたところ、Claudeは30分足らずで5つの種がいずれもハッシュではなく、Unix時刻を種にしたC言語の乱数生成関数lrand48の出力だったことを突き止めたという。Anthropicは「研究者の多くは既にこの曲線を信頼していた。何か対応が要る話ではない」としている。暗号学者スティーブ・ワイス氏の紹介をAI動向の論者アンドリュー・カラン氏が10月17日5時2分(JST)に引用した https://x.com/AndrewCurran_/status/2111185990685806882 。
人が長年解けなかった調べものを、AIが手がかりなしで短時間に解き切った点

ヴァリューズの調査で、検索結果から外部のサイトへ移らずに調べものを終える「ゼロクリック」の割合が2025年9月の63.5%から2026年7月に68.1%へ AIの要約表示の普及で、検索経由のサイト集客が揺らぐ

日経クロストレンドが10月18日2時に配信。約250万人の消費者パネルのウェブ行動ログを基にコンサルティングを手がけるヴァリューズ(東京・港)の調査による。AIによる要約・概要の表示が広がったことを背景に、ゼロクリックの割合は拡大傾向にあるとした。会員限定記事のため、業種別の内訳などの続きは読めていない
客が検索結果の画面で調べものを終え、サイトまで来なくなる割合が7割に近づいた点

自分のPCだけで動く、ElevenLabsの代わりになる無料の音声ツール「VoiceStudio」 声のクローン、646言語の動画吹き替え、文字起こし、オーディオブック作成

個人の開発者がGitHubで公開しているオープンソース。声のクローン、声のデザイン、動画の吹き替え、音声入力、文字起こし、オーディオブック作成を646言語で行い、手元の機械で動く(外部サービスの利用は任意)。標準の音声エンジンはk2-fsaのOmniVoiceで、他のエンジンにも切り替えられ、AIエージェントから呼べるローカルのAPIとMCPも備える。紹介:roman氏(@Nozelcode)が10月17日2時8分(JST)に動画付きで投稿し、GitHubのスター1.94万、選べる音声合成エンジンは14種、ElevenLabsが32言語なのに対し646言語、文字ごとの課金も使用制限もなく音声がPCから出ないと書いた https://x.com/Nozelcode/status/2111142128860762476 。スター数はリポジトリの画面では確認できなかった
音声データを外に出さずに済む一方、声の持ち主の同意と、動かすPCの性能は使う側の責任になる点

Google Research、AIエージェントにロボットの実験装置を動かさせ、設計・合成・選別・配列解析を自動で回す がんの標的に1桁ナノモル級で結合するタンパク質を発見

10月16日(米国時間)、Google Researchがブログで公表。エージェントが実験室のロボットを使って分子の設計・合成・選別・配列解析を閉じたループで回し、結果から学んで次の設計を直す。2つのタンパク質(ミオグロビンとα-トロンビン)を標的にした3ラウンドで、狙った標的に結合した割合は33.5%と42.1%まで上がった。α-トロンビンでは1ラウンド目は0%で、固定の配列が折りたたみを48%の配列で妨げていたことを突き止めて直したという。別の人とAIの共同の流れでは、がん関連の標的に1桁ナノモル級で結合するタンパク質を見つけた。人の監督のもとで行っている
AIが考えるだけでなく、自分で実験して失敗の原因まで突き止める段階に入った点

Anthropic、最先端AIを規制する独自の法案の草案を議員に売り込んでいるとPoliticoが報道 政府がモデルの公開を止められる場面を絞り、一部の州法を連邦法で上書き

Politicoが10月17日6時45分(JST)に独自に報じた。関係者3人の話と入手した草案による。政府がモデルの公開や利用を止められるのは、10億ドル超の損害か50人超の死亡・重傷の差し迫ったリスクがあり、それが生物兵器、開発者の管理から逃れること、サイバー攻撃のいずれかに由来する場合に限る。商務省に登録した独立の評価者が定期的にラボとモデルを評価し、差し迫ったリスクがあれば評価の完了から72時間以内に商務省へ報告する。評価者への支払いはラボが行ってよいが、結果に左右されてはならない。停止の命令はワシントンD.C.の連邦地裁の判事だけが出せ、他の省庁や官吏がモデルの開発・公開・社内利用を止めることを明文で禁じる。リスクの開示、第三者評価、重大事故の報告に関する州法の一部を連邦法で上書きする。Anthropicの広報は「6月から連邦と州の議員に提唱してきた『Advanced AI Framework』の提案を法案にしたもので、議会が取り組むべき分別ある政策だ」とした。AI動向の論者アンドリュー・カラン氏が10月17日7時25分(JST)に紹介した https://x.com/AndrewCurran_/status/2111222136362897502 。
安全の規制を求めてきた開発元が、政府による停止の権限を狭める中身を自ら書いている点

ニューヨーク市の会計監査官マーク・レバイン氏、ダリオ・アモデイCEOにAnthropicの上場を見送るよう求める書簡

10月14日付の書簡を、AI動向の論者アンドリュー・カラン氏が10月17日7時台(JST)に公開した。レバイン氏は3250億ドル超を運用する同市の年金基金の投資顧問・受託者として、AIの安全・ガバナンス・開発のペースへの懸念に十分に対処するまで上場を止め、その力を前例のないリスクへの対処に注ぐよう求めた。Anthropicなど6社がホワイトハウスと結んだ「道義的な拘束力のある」協定では足りないとし、アモデイ氏が9月12日のエッセイで「最前線の進み方を緩めなければならない」と書いたことを挙げ、それでも約2兆ドルの評価額での上場を進めていると指摘した。
公的な年金基金の運用者が、安全への懸念を理由に上場の時期そのものに口を出した点

有識者の受け止め

チャーリー・ブロック(Institute for Law & AI 上級政策ディレクター)、Anthropicの法案に「かなり合理的で、他のラボがしてきたことより進んでいる。ただし評価しすぎるべきではない」

10月17日8時台(JST)投稿。「大きなニュースだ。私の見方では、Anthropicは実際にかなり合理的なAI安全法案を提案したことで、ある程度評価されるべきだ。他の最先端ラボがしてきたことより進んでいる」「だが評価しすぎるべきではない。この法案はいくつかの重要な点でTrahan-Obernolte FRONTIER法より弱い」とし、弱いのは主に規則を作る権限(FRONTIERでは非常に強く、Anthropic案ではほぼない)と緊急停止の権限だと書いた。一方で、特定の企業を嫌う大統領が乱用しやすい規定なので後退させるのはある程度理にかなうかもしれないとし、監査人の継続的な雇用と情報へのアクセスの規定はFRONTIERより優れていると評価した
政府の停止権限を弱めることを、乱用への備えと見るか、安全の後退と見るかの分かれ目

ズヴィ・モウショウィッツ(AI論評家)、Anthropicの法案は「受け入れられず、困惑させる」 事業と政治のリスクを守るために破滅的なリスクを売り渡した

10月17日23時42分(JST)、自身のニュースレターで公開。「FRONTIER法に似ているが、州法の上書きがより強く、透明性の規定がより強く、執行の規定がより弱い」「一晩考えて、Anthropicが、レームダック会期に戦わなければならないと私が警告してきたまさにその種の法案を売り込んでいるのは受け入れられない。共和党が議会を握る最後の機会を使って重要な州法の上書きを通し、引き換えに執行の乏しい透明性を少し得ようとしている」「Anthropicは、政府が誰に対してもルールを執行できるかよりも、自社に対してルールが執行されることを恐れているように読める」と書いた。同日11時19分(JST)のXでは、ブロック氏の投稿を引いて同じ趣旨を書いた https://x.com/TheZvi/status/2111280886234886357
安全を掲げる会社の政策部門が、自社の事業リスクを優先しているという見立て

roon(OpenAI)、「Anthropicの社員の58%が2027年までにClaudeがノーベル賞級の発見をすると期待」との調査に「なぜ95%を超えない? OpenAIは今年だけでフィールズ賞級の発見をいくつもした」

10月17日7時1分(JST)投稿。Anthropicの社員の58%が、Claudeが2027年までにノーベル賞級の科学的発見をなし遂げると期待しているという投稿を引き、「なぜこれが95%を超えないんだ? AlphaFoldは2018年にノーベル賞を取るような発見をした。OpenAIは今年だけでフィールズ賞級の発見をいくつかした」と書いた。
AIによる数学・科学の成果を、最高の賞の水準で数える見方

ゲイリー・マーカス(認知科学者)、数学者テレンス・タオ氏の発言を引き「OpenAIはまた倫理の規範を無視している」

10月17日6時14分(JST)投稿。WIREDのウィル・ナイト記者が「テレンス・タオは、OpenAIが公開した数学の成果には、いま人々が取り組んでいて解決も遠くなかった証明が多く含まれていたと述べている」と紹介した投稿を引き、「テレンス・タオのこの映像を見れば、OpenAIがまた倫理の規範を無視している様子が分かる」と書いた
AIが一度に大量の証明を出すことで、人の研究者、とくに若手の取り組みが先に解かれてしまう問題

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