お酒を飲みたくなったとき、欲しいのが喉越しのくーっと来る感じだけなら、アルコールは要りません。サイダーなどの甘い炭酸飲料を炭酸水で割ったものを、お酒の代わりにすれば足ります。
しかし、サイダーは甘い飲み物です。お酒の代わりに飲む分、糖をとることになるのが気になる方もいると思います。
喉の刺激は、アルコールにも炭酸にもある。違うのは、飲んだあとに体の中で起きること
まず、お酒の喉越しと炭酸の喉越しを比べます。お酒の喉越しも炭酸の喉越しも、喉や口で刺激を感じる神経が反応して生まれる感覚です。 違うのは、飲んだあとに体の中で起きることです。
以下のとおりです。
| 比べる点 | お酒 | 炭酸水 |
|---|---|---|
| 喉や口の刺激のもと | アルコール(エタノール) | 口の粘膜で二酸化炭素からできる炭酸(酸) |
| 感じ方 | 体温くらいの温度でも熱い | ピリッとした刺激 |
| 飲んだあとに体の中で起きること | 肝臓でアルコールが分解され、発がん性のあるアセトアルデヒドができる | アルコールが入っていないので、この分解は起きない |
お酒に入っているアルコール(エタノール)について、2002年にイタリアと英国の研究チーム(トレヴィザーニら、Nature Neuroscience 5巻)が、エタノールは熱さや痛みの刺激を受け取る受容体(TRPV1)を反応させると報告しました。エタノールがあると、この受容体が反応する温度は約42℃から約34℃に下がりました。体温くらいの温度でもお酒が喉を熱く感じさせるのは、このためだと考えられます。
炭酸水の刺激は、主に、口の粘膜で二酸化炭素が炭酸という酸に変わることで起きます。泡がなくても、この刺激は起きます。米国のモネル化学感覚研究所などの研究チーム(ワイズら、PLOS ONE 2013年)は、泡ができない2気圧の条件でも、炭酸水の刺激の強さはほとんど変わらなかったと報告しています。
お酒を飲んだあとに体の中で起きることは、厚生労働省のe-ヘルスネットが説明しています。アルコールの代謝のほとんどは肝臓で行われ、分解されてできるアセトアルデヒドには発がん性があります。喉の刺激だけが欲しいなら、アルコールでなく炭酸で足ります。
サイダーを炭酸水で割り、炭酸水7:サイダー3にしてお酒の代わりにする
炭酸水7、サイダー3の割合で作った1杯には、アルコールが入っていません。カロリーはビールの約3分の1です。 350mlのグラスなら、炭酸水245mlとサイダー105mlになります。サイダー以外の甘い炭酸飲料でも、割り方は同じです。
炭酸水7:サイダー3の1杯(350ml)をビールと比べると、以下のとおりです。
| 比べる点(350mlの1杯) | ビール(淡色) | 炭酸水7:サイダー3 | 無糖の炭酸水 |
|---|---|---|---|
| 純アルコール | 約14g | 0g | 0g |
| エネルギー | 約137kcal | 約44kcal | 0kcal |
| 炭水化物 | 約11g | 約12g | 0g |
ビールの数値は日本食品標準成分表の「ビール 淡色」から、純アルコール量は厚生労働省の計算式で、サイダーの数値は三ツ矢サイダーの栄養成分から出しています。
コーラはカフェインが入っているので、炭酸水で割る飲み物として使わない
炭酸水で割る飲み物を選ぶときは、カフェインが入っていないかを見ます。コーラはカフェインが入っているので、お酒の代わりに飲む1杯には使いません。 日本コカ・コーラは、コカ・コーラのカフェイン量を、レギュラーコーヒーの約6分の1としています。
サイダーは一度に入れすぎず、泡を溢れさせない
作るときに気をつけるのは泡です。サイダーを一度に入れすぎると、泡が出てグラスから溢れます。 少しずつ入れて、泡が落ち着いてから次を足します。
果糖液が気になるなら、サイダーをやめて、炭酸水にりんご酢と生姜、またはレモンを入れる
最後は甘さの減らし方です。サイダーを炭酸水で割っても、炭水化物はビールと同じくらいの量になり、その中身は糖です。 三ツ矢サイダーの原材料の1番目は果糖液(果糖ぶどう糖液糖)で、炭水化物はここから来ています。日本食品標準成分表では、ビールの炭水化物のうち、ぶどう糖や果糖などの糖はごくわずかです。
果糖ぶどう糖液糖を使ったサイダーを、砂糖を使ったサイダーに替えても、果糖は入っています。農畜産業振興機構の用語集によると、果糖ぶどう糖液糖は果糖が50%以上の糖で、砂糖もぶどう糖と果糖が結合した糖だからです。
果糖液を減らしたいなら、その1杯を、炭酸水にりんご酢と生姜を入れたアップルジンジャーか、炭酸水にレモンを搾ったものにします。どちらも甘さはほとんどありません。
血糖値や血圧で通院している方は、甘い飲み物の量を主治医に相談してください。
お酒を飲みたくなったら、飲もうとした1杯をサイダーの炭酸割りにする
厚生労働省の「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」によると、アルコールを少しでも飲むと、高血圧の発症リスクが上がります。お酒を飲みたくなったとき、欲しいのが喉越しだけなら、飲もうとした1杯をサイダーの炭酸割りにしてみてはいかがでしょうか。







