生成AIでギグワーカーの仕事は減るのか?収入が下がる仕事と案件を増やせる仕事

生成AIが広がると、定型的な作業が中心のギグワーカーは依頼が減って収入が下がり、判断や設計をするギグワーカーは1人でこなせる案件が増えます。

しかし、AIの使い方を覚えれば年収が数倍になる、という調査結果は見つかっていません。

この記事では、依頼と収入が減った仕事、案件を増やせる仕事、収入を守るために取れる行動を順に並べます。

目次

定型作業が中心の仕事は、依頼と収入が減った

生成AIの公開後、文章や画像の仕事を受けるフリーランスは、案件数も収入も下がりました。米国のオンライン労働市場Upworkを調べた2023年の研究(Hui、Reshef、Zhou)によると、ChatGPTの公開後に、校正や文章編集を受けるフリーランスの月の案件数は2%、月の収入は5.2%減りました。

画像生成AIのDALL-EとMidjourneyの公開後には、デザイナー、画像編集者、アーティストの月の案件数が3.7%、月の収入が9.4%減りました。この研究が調べたのは、1つのオンライン市場の短期間の変化です。

データ入力、単純な文書作成、基本的な翻訳、簡単な問い合わせ対応は、AIが代わりにできる作業です。これらを中心に受けてきたギグワーカーも、同じ影響を受けると思います。

判断と設計を中心にする人は、残りの作業をAIに任せて案件を増やせる

下書きや定型作業をAIに任せ、構想・設計・最終確認を自分で担うギグワーカーは、1人でこなせる案件を増やせます。この効果は、上の研究のような収入の調査では確かめられていません。

AIに任せる作業と自分で担う作業を、職種ごとに表にまとめます。

職種AIに任せる作業自分で担う作業
ライター構成案と下書きの作成推敲、ファクトチェック、独自の視点の追加
デザイナー複数のデザイン案の生成最終調整とコンセプト設計
プログラマー定型的なコードの作成設計と複雑なアルゴリズムの実装
カスタマーサービス簡単な問い合わせへの対応、FAQに基づく案内複雑な問題の解決、クレーム対応、顧客対応の改善案づくり

作業ごとに使うAIは変わります。文章はChatGPT、画像はMidjourneyやStable Diffusion、コードはGitHub Copilotといった生成AIがあります。

仕事の中心になる問いを先に決めておくと、AIに任せる作業と自分で担う作業を分けやすくなります。例えば「このサービスのコンバージョン率を上げる中心の案は何か」という問いです。その問いに必要なリサーチ、データ分析、競合比較、資料作成はAIに任せます。

収入を守るために取れる行動は4つある

収入を守る行動は、仕事の中心を、AIが代わりにできる作業から判断と設計の作業へ移すことです。具体的には、スキルの更新、作業の分担、海外案件への応募、継続的な学習の4つがあります。

  1. スキルを更新する:米国労働統計局は、データサイエンティストの雇用が2025年から2035年に35%増えると予測しています。データを読んで判断に使う力は、AIの出力を確かめる場面でも使えると思います。
  2. 作業を分担して案件を増やす:上の表のように、AIに任せる作業と自分で担う作業を分けます。AIと人の作業の手順を設計し管理する力も、役に立つと思います。
  3. 海外案件に応募する:AI翻訳を使うと、日本語以外の依頼文を読み、納品物を書けます。海外案件の単価が日本より高いかは、確かめられていません。
  4. 学び続ける:業界の会議に参加する、最新の論文を読む、Kaggleのようなデータ分析のコンペティションに参加するなどして、自分から情報を集めます。

自分の仕事のうち、AIに任せられる作業はどれか

今日から1つのAIツールを使い、「この作業を任せられるか」を試してみてはいかがでしょうか。任せられる作業と、自分で判断する作業を書き分けると、収入を守るために何を増やすかが決まります。

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