AI最新動向とAI活用事例(2026年9月25日)

目次

AI最新動向

Google、宇宙のAIデータセンター構想「Project Suncatcher」の試作衛星を打ち上げへ TPUが軌道上で動くかを検証

9月25日午前5時台(JST)、スンダー・ピチャイCEOが投稿。「我々のTPUは宇宙で生き延びて動作できるのか。確かめるつもりだ」とし、Project SuncatcherがSpaceXのTransporter-18ミッションに相乗りし、地球観測衛星のPlanetと組んで作った試作衛星を試すと述べた。@AndrewCurran_ は、ニューヨーク・タイムズの報道として、10月1日にSpaceXのFalcon 9で打ち上げること、80機以上をネットワーク化した衛星群を編隊飛行させる計画があること、サッカー場ほどの長さのカスタム衛星を想定していることを伝えている https://x.com/AndrewCurran_/status/2103163493021343847
計算能力の制約が半導体の性能ではなく電力と冷却に移り、その置き場所として地上以外が実際に試され始めている点

Perplexity、検索APIに「Fast Search」を追加 自社製の検索基盤Photonで結果の95%を230ミリ秒以内に返す

9月25日午前3時台(JST)投稿。Fast Searchは、少人数のエンジニアと数百のエージェントで構築したRustベースの検索・ランキングサービス「Photon」の上で動くとする。検索結果の95%を230ミリ秒以内に返すとした
検索基盤そのものをエージェントに作らせた側が、その速度を商品として外へ売っている点

AIデータセンターの資金調達が複雑化 GPUを担保にした融資やローンの証券化が広がる

9月25日5時配信、連載「ビジネスTODAY」。AI向けデータセンターを建てる資金の調達手法が複雑になっているとする。画像処理半導体(GPU)を担保にして金融機関が融資したり、ローンを証券化したりしており、「錬金術」の側面があるため、AIの需要が陰れば投資マネーの逆回転が起こる危うさをはらむと書いた。最新のデータセンターの建設には1棟あたり数千億円が必要だとする
建てる側の需要見通しではなく、貸す側と証券を買う側の連鎖のほうが先に切れうるという順序

米NSA、今年AIモデルのテストに数十億ドルを支出 これまで知られていた額を大きく上回る

9月25日午前4時台(JST)、@AndrewCurran_ が、記者のジェフ・スタイン氏(Washington Sun)のスクープを引いて伝えた。スタイン氏は、機密扱いのNSAの試算として、国家安全保障局が今年AIモデルのテストに数十億ドルを費やしており、これまで知られていたよりもはるかに多いと報じた。AIの計算コストが納税者の側でも爆発的に増えているとする。カラン氏は「資金の使途とテストされているモデルは機密扱いのままだ」と付け加えた
民間の投資額ばかりが語られてきた計算コストの増加が、政府予算の側でも同じ形で起きている点

メタ、買い物代行AI「ミューズ」を近く日本で提供開始 眼鏡型端末にも搭載し販売1000万台超えを見込む

9月25日6時9分配信。米メタが北米で提供している一般消費者向けAIエージェント「Muse(ミューズ)」を近く日本でも始めるとする。ネットの買い物などを代行するもので、専用のスマホアプリかウェブブラウザーから使う。現在は日本から使えない。日経は同じ24日13時16分の記事で、メタが眼鏡型端末にミューズを搭載し販売1000万台超えを見込むとも報じている。9月8日に米国で提供が始まり、公開から1週間で米App Storeの無料アプリランキングで1位になったサービスで、Amazonは遮断、Shopifyは全店舗で受け入れと対応が割れている
買い物や予約の入口を代行するエージェントが日本語圏に入ってくる時期が決まり、企業のサイトとポータルのどちらを見に来るかという前提が動く点

ホワイトハウス、OpenAIとアンソロピックに、英国政府の試験機関へモデルを渡さないよう要請

9月25日午前3時台(JST)、@AndrewCurran_ が、記者のソフィア・カイ氏のスクープを引いて伝えた。カイ氏は、ホワイトハウスがOpenAIとアンソロピックに対し、モデルがまず米国での試験を通過するまでは英国政府の試験機関と共有しないよう求めたと報じた。カラン氏は「ホワイトハウスがUKAISI(英国AI安全機構)の遮断に取り組んでいる」と書き、あわせて米国側のCAISIも、トランプ大統領が表明した「Super Intelligence」への呼称変更に伴い、すべての米政府文書で名称が更新されていると述べた
安全性の評価を誰が先に行うかが、技術の問題ではなく国と国の順番の問題として扱われ始めた点

アンソロピック、セーフガードがブロックしたリクエストへの課金を再開 対象は生物学・蒸留攻撃・最先端LLM開発の3カテゴリ

9月25日午前2時11分(JST)投稿。同日から、Claudeが応答する前にセーフガードがブロックしたリクエストにも課金すると発表した。適用するのは偽陽性率の低い3つのカテゴリ(生物学、蒸留攻撃、最先端LLM開発)に限るとし、理由として「最近数週間で、当社のシステムに対するいくつかの協調的な攻撃を観察しており、これは防御の1つの層だ」と述べた。直近のテストでは、Claude Code・Claude.ai・Coworkを使うアカウントの99.7%がこの「課金対象のブロック」に該当せず、対象の分類器は偽陽性率が0.1%未満になるよう調整しているとする。誤ってブロックされた場合はClaude Codeの /feedback で報告するよう求めた
攻撃を止める費用を、攻撃者だけでなく誤判定された利用者も負う形になっており、0.1%未満という数字をどう受け止めるかが使う側に委ねられている点

習近平氏、トランプ氏にAIの「管理」の必要を説く 規制不要の立場との差が首脳会談で表面化

9月25日7時1分配信。トランプ米大統領と習近平国家主席は24日の首脳会談でAI政策のあり方を議論した。最先端AIによる暴走事故も起きるなか、トランプ氏はAIに関する規制は不要との立場をとるが、習氏は「中国と米国はともにAI大国だ。AIをしっかり発展させ、しっかり管理する能力と責任を有する」と述べ、管理の必要を強調した
規制に反対している側と求めている側が、国の組み合わせとしては通常の予想と逆に並んだ点

有識者の受け止め

ジェンスン・フアン(NVIDIA CEO)、「実験を封じ込める方法がないと言うのなら、答えはラボを閉鎖することだと思う」

9月24日(米国時間)公開の、ニューヨーク・タイムズのエズラ・クライン氏との対談での発言。規制の強化を求めているOpenAIやアンソロピックに向けて、「もし彼らが逆のこと、つまり我々の実験を封じ込める方法はない、まったくない、AIモデルを試験すればそれは外へ出て世界に害を与える、と言うのなら、答えは我々がラボを閉鎖しなければならないということだと思う。人類が払う代償、その損害は大きすぎるからだ。株主、そして責任——民事責任にもなりうるし、刑事責任にもなりうる。責任の重さは途方もない」と述べた。一方で同氏は、最先端ラボが唱える懸念そのものは「注意をそらすもの(distraction)」であり、これは規制を求める発言ではないとしている
半導体を売る側が、買う側のラボに対して「封じ込められないなら止めろ」と言い、同時にその懸念の語られ方そのものを疑っている点

ゲイリー・マーカス(認知科学者)、「隠蔽、少なくとも先延ばしが、会社の方針であるように見える」

9月24日午後9時27分(JST)公開。フアン氏の上記の発言を冒頭に置き、「ちょうど2週間ほど前、私はOpenAIを試金石として、ほぼ同じことを論じた」として自身の「Pause OpenAI, now」を引いた。そのうえでオーストラリアの件の時系列を挙げ、「OpenAIは、事案が6月に起き、8月にそれを知り、そして9月にオーストラリアへ伝えた、と言っている」「隠蔽、少なくとも先延ばしが、会社の方針であるように見える。AIのセキュリティ事案が増えているこの時期に、それは世界にとって災厄だ」と書いた。「まともな政府なら、OpenAIがオーストラリアをハッキングできるなら、次は自分たちかもしれないと気づくはずだ」とも述べている
批判の中身が能力や安全性ではなく、事案を知ってから外へ伝えるまでの日数という運用の話に移っている点

イーサン・モリック(ウォートン校教授)、「エージェントからのサイバー脅威は、悪意ある攻撃者からと同じくらい、値段を調べるためだけにあなたのシステムへ入ってくる群れから来るかもしれない」

9月25日午前5時2分(JST)投稿。「エージェントからのサイバーセキュリティ上の脅威は、悪意ある攻撃者による攻撃から来る可能性と同じくらい、『良いシャツの価格を見つける』ための調査の一環として、あなたが自社のTシャツにいくら払ったかを突き止めることだけを目標に、あなたのITシステムへ侵入する大量のAIの群れから来る可能性が高いかもしれない」と書いた
悪意の有無で線を引いてきた侵入の定義が、目的が無害でも手口は同じという形で崩れる点

AI活用事例

TBSテレビ、ドラマ「VIVANT」の爆破映像にAIを使い制作時間を8割短縮

9月24日5時配信、連載「ビジネスビジュアル」。民放大手が番組制作にAIを取り入れ始めたとし、TBSテレビは放送中のドラマ「VIVANT」の爆破映像にAIを活用して制作時間を8割短縮したと伝えた。7月に放送されたシーズン2の初回で、日本各地の病院が爆発する場面のうち「半田総合病院」屋上の機械室が爆発する映像と、「旭川共済病院」の映像に使ったとする。広告収入が減少するなか、制作効率の向上と著作権保護の両立を模索しながら、AI利用で先行する海外勢を追うと位置づけている
実写では撮れない場面が最初の適用先になっており、置き換えの対象が人の作業ではなく物理的な制約の側から始まっている点

  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次