ChatGPTのAIO対策=Bing対策は事実なのか?

「ChatGPTのAIO対策はBing対策」という説明は、2025年はじめの調査に基づいています。

しかし、日本語の解説記事には、いまもこの説明を根拠に、Bingへの登録を勧めるものが多くあります。いまのChatGPTは、本当にBingの検索結果を使っているのでしょうか。

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「ChatGPTはBing」という説は、2025年2月の調査から広まった

説の出どころは、米国のSEO会社Seer Interactiveが2025年2月6日に公開した調査です。100件の質問でChatGPTが引用した500件超のURLを、Bing検索とGoogle検索の結果と照らし合わせました。

ChatGPTが引用したURLの87%以上が、Bing検索の上位結果と一致しました。当時のOpenAIの公式文書にも、Bingが検索の提携先として書かれていました。

2025年7月には、ChatGPTの引用元がGoogleの検索結果と一致するという検証が出た

Seerの調査から5か月後には、Googleの検索結果との一致を示す検証が出てきました。Search Engine Landが2025年7月にまとめた検証の1つでは、ChatGPTが引用したURLの最大90%が、Google検索の上位結果と一致しました。同じ年の8月26日には、OpenAIがSerpApiというサービスを使ってGoogleの検索結果を取り込んでいたという、The Informationの報道も出ました。

2026年夏の計測で、ChatGPTがBing検索から結果を取った記録は見つからなかった

では、いまのChatGPTはどこから検索結果を取っているのでしょうか。フランスのSEO会社Resoneoが、2026年7月から8月にかけて計測しています。ChatGPTの回答1,249件について、裏で取り出された検索結果8万8,000件の取り出し先を数えました。いちばん多かった取り出し先は、以下のとおりです。

ChatGPTの使い方いちばん多かった取り出し先全体に占める割合
無料版で、すぐ答えるモード(7月)OpenAIが自前で作っている検索の索引63.6%
有料版で、考えてから答えるモード(8月)Googleの検索結果を取り込んだもの75.3%

Bing検索から取った結果は、どのアカウントでも、どの日にも観測されなかったと、Resoneoは書いています。法人向けのTeamプランでBingの経路が使われていたという別の報告が、1件だけあります。

この計測は英語の質問が中心です。日本語の質問で取り出し先を数えた調査は、見つかっていません。仕組みを国ごとに分けているという発表もないので、日本語でも同じ傾向だと思います。

地域によって答えが変わる質問ほど、ChatGPTは検索してから答える

ChatGPTがどこから検索結果を取るかが関係するのは、ChatGPTが検索したときだけです。OpenAIのヘルプは、ChatGPTは「最新の情報が役に立つ質問」で自動的に検索すると書いています。近くの店や会社、地域のニュースを聞かれたときは、IPアドレスからおおよその場所を割り出して答えるとも書いています。

「〇〇市でおすすめの歯医者は」という質問は、地名によって答えが変わります。学習した知識だけでは答えられないので、ChatGPTは検索してから答えるはずです。地域名の入った質問ほど、検索結果の中でどう評価されているかが、引用されるかどうかを左右します。その検索結果の中身は、2026年夏の計測では、OpenAI自前の索引とGoogleの検索結果でした。

ChatGPTのために、Bing専用の対策をする必要はない

Bing専用の対策は、ChatGPTに引用されることにはつながりにくいと思います。制作会社から「ChatGPT対策」としてBing向けの作業に費用を求められたら、根拠の調査がいつのものかを聞いてみてください。2025年2月の調査だけが根拠なら、いまの計測とは合っていません。

よくある疑問

Q:ChatGPTは、もうBing検索をまったく使っていないのですか。

A:分かりません。OpenAIは取り出し先の内訳を公表していません。2026年7月から8月の計測ではBingは見つからず、Teamプランで見つかったという報告が1件あります。計測の結果は変わることがあるので、新しい計測が出たら読み直すと安心です。

ChatGPTのAIO対策がBing対策と同じだという話は、いまは事実と言えない

2026年夏の計測で、ChatGPTはOpenAI自前の索引とGoogleの検索結果から答えを作っていて、Bingから取った記録は見つかっていません。ChatGPT対策としてBing向けの作業を勧められたら、まずその根拠がいつの調査かを確かめてみてはいかがでしょうか。

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